扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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  • 【動画付】大谷能生・鈴木淳史の「ジャズvsクラシック大戦争」&猫町ハロウィンナイト

特別イベント

  • 2015年10月31日(土) 受付開始14:30 第一部 15:00~ 第二部 18:30~
  • 【動画付】大谷能生・鈴木淳史の「ジャズvsクラシック大戦争」&猫町ハロウィンナイト

第一部 ジャズVSクラシック大戦争
ゲスト:大谷能生(批評家・音楽家)、鈴木淳史(音楽評論家)

ハロウィン当日の10/31に開催された猫町ハロウィンナイト。場所は、今池ライブシアターVelvet i Screamさんです。住宅街にあるマンションの階段を下りていくと、真っ赤なドアがお出迎え。妖しく可愛い雰囲気に気分が盛り上がります。



受付には、ジャック・オ・ランタンが鎮座。カボチャに紛れて柿くんもいます。



第一部は「ジャズVSクラシック大戦争」と題して、大谷能生さんと鈴木淳史さんをゲストにお迎えしてのトークバトルです。
クラシックが嫌いな大谷さんとジャズが苦手な鈴木淳史さん。さて、どんなディスり合いを聴かせてくれるのか期待が高まります。



会場はほぼ満席の中、トークバトルが始まりました。
バトルの形式は、予め設定された8つのお題に沿って、大谷さんはジャズから選曲、鈴木さんはクラシックから選曲をして1曲ずつ交互に流していき、参加者が よりテーマに適っている方はジャズとクラシックのどちらであるか、をジャッジして投票をしていく・・・という点数方式。「紅白歌合戦、ジャズ・クラシック版!」(大谷談)これは、ゲストはもとより聴く側にも熱が入ります。






そして、1曲目のお題は「運転するときの眠気覚まし」

大谷さんの選曲はこちら
[Jazz] John Coltrane / Impressions

ジョン・コルトレーンが長々とソロを取っている中、痺れを切らしたエリック・ドルフィーが突如として切り込んでくる、その切り替わりポイントが「はっ!」と目が覚めるポイントとのこと。何ともマニアック。

続いて、鈴木さんの選曲はこちら
[Classic] スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.141(フェゲレイド)(演奏違い)

「お題に対して、大谷さんのような説明は特にないんですが・・・」とさりげなくディスりつつ、チェンバロの音がポイントとのこと。曲の後半になるにつれ、どんどん盛り上がっていきます。
これは参加者がどんなジャッジをするか楽しみです。(最後に結果発表です)

***

続いて、2曲目のお題 「都市」

先攻が入れ替わって、鈴木さんからの選曲
[Classic] プーランク:フルート・ソナタより第1楽章(ドュフール&ル・サージュ) (演奏者違い)

「クラシックで都市って難しいけど、これかな、と思った曲です。」とのこと。隠す感じ、白黒はっきりしない感じ、というキーワードが出ていました。

大谷さんの選曲
[Jazz] Billy Strayorn &Orc/I Got It Bad(and That Ain’t Good)

「ジャズで都会を感じる曲は沢山ある」と自信のコメント。「曲名も良いんだか、悪いんだか分かんない感じです。」とこちらも白黒はっきりしないことが話にでていました。曲が終わると鈴木さんも思わず「良いね〜!」とコメントされていました。

***

3曲目のお題は「謎解き」

お二人とも、かなり頭を悩ませたようです。運営サポーターズとしては嬉しいコメント。
[Jazz] Miles Davis / Honky Tonk

曲の途中でリズムが変わる、マイルスの思惑や曲の解釈について、人々の意見が分かれる一曲。
「謎なんだよ~。俺は今回分かったけどね」とのこと。

[Classic] 黛敏郎:映画「赤線地帯」オープニング・テーマ

売春防止法制定前後の社会情勢を扱った映画「赤線地帯」のオープニング・テーマ曲。
今聴いても前衛的です。当時の若者たちも、度肝抜かれたようです。大谷さんも「俺も大好き!」とコメントされていました。
これは票が割れそうですね。

***

続いて、4曲目のお題は「孤独」

[Classic] シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番より第1楽章(アファナシェフ)

大谷 「これだよ、俺が嫌いなクラシック。面倒くさいオヤジが悦に入っている感じ!」
鈴木 「(嬉しそうに)そ~お?僕は嫌いじゃないんだよね。ねっとりした感じが楽しい。」
大谷 「そういうところがクラシックファン。。変態だな、と思いますね。クラシックファンに変態、というと嬉しそう~にするんだよ。」
鈴木 「(嬉しそうに)変態って言われると嬉しいよねぇ。」


[Jazz] Thelonius Monk / All Alone

大谷 「セロニアス・モンクさんの曲です。この人は本当のキチガイ。大好きですけどね。」
鈴木 「曲名がまんま、ですね。」
大谷 「直球です。暗くて悲しい、という感じじゃなくて、まぁ 俺は一人でやっていくよ、という感じの曲です。」





会場の雰囲気がしっとりしたところで、前半戦の終了。中締めの休憩です。

***

まだまだ続きます。後半戦に突入。5曲目のお題は「眠れない夜」

お二人とも、「眠れない夜はないんですよねぇ。よく寝られる方だからw」というトークから始まりました。
鈴木 「昼寝し過ぎて夜寝れない、ならある。」
大谷 「それは、眠れない夜 とは違うと思う。あなたを思って寝られない、とか。センチメンタルな情緒に欠ける二人です。」
鈴木 「あなたを思っていても、寝ちゃうw」
お二人の選曲はこちら

[Jazz] Bill Evans / B Minor Waltz
大谷さんの入眠用アルバムとのこと。

[Classic] サーリアホ:秘密の花園II(ユッカ・ティエンスー)
この曲は、鈴木さんの着信音だったこともあるそうです。

「眠れない夜」の解釈が分かれた5曲目でした。面白いですね。こちらも票が割れそうです。

***

6曲目のお題は「邪悪」

大谷 「ジャズで邪悪って、あんまり無いんだよねぇ。」
鈴木 「そうなんだ、クラシックは結構あるよ。良い音楽には邪悪の要素が入っているよね。」

鈴木さんの選曲は、フランスのバロック作曲家リュリの曲から。フランスの町人貴族からみたトルコ人の儀式、という視点が邪悪とのこと。
[Classic] リュリ:第1組曲「町人貴族」より「トルコ人の儀式のための行進曲」(サヴァール指揮ル・コンセール・デ・ナシオン)

対して大谷さんの選曲は、

[Jazz] Chet Baker / Anger Eyes
「この人が歌うと、地獄に引きずり込まれそうになる」とのこと。
あらゆるドラッグを摂取して、最後は階段から落ちて死んだチェット・ベイカーの歌声に納得です。

***

7曲目のお題は「競争」

現代のHipHopのラップ合戦を引き合いに、1940年代のビバップ期に盛り上がった、ジャズのテクニックを競い合うジャムセッションの話が紹介されました。大谷さんの選曲は、ビバップ期を代表するトランペット奏者のディジー・ガレスピーとサックス奏者のチャーリー・パーカーが、超絶技巧を競い合う一曲。

[Jazz] Dizzy Gillespie&Charlie Parker / Salt Peanuts
鈴木 「クラシックには協奏曲というのがありまして・・・」
大谷 「それ、違うキョウソウでしょ!」

という鈴木さんの選曲
[Classic] チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番第3楽章より(ホロヴィッツ,セル指揮ニューヨーク・フィル)

どちらも競争を感じる曲・・・選ぶのが難しい〜!

***

最後になりました。8曲目のお題は「仕事に行きたくないとき電車で聴く曲」

鈴木 「会社に行きたくないな、という感情から一歩ひいてフラット気持ちになれる曲です。」
日航機墜落事故を題材にした「クライマーズ・ハイ」の映画にも使われていた曲とのことで、それがお題とリンクする鈴木さんの感性が、何とも独特です。
[Classic] モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番第2楽章アンダンテ(コーエン,コワン指揮リモージュ・バロック・ アンサンブル)

鈴木 「まぁ、会社で働いたことないから、お題のシチュエーションは無いんですけどね。」
大谷 「俺も。通勤ラッシュの電車とか乗らないからね。」
鈴木 「行きたくないときは行かないからね。」
大谷 「そうそう。って、そんなこと言ってたら刺されますよ!」
という大谷さんの選曲はこちら
[Jazz] Fats Waller / Two Sleepy People

どちらの曲も、のんびりリラックスを誘う曲で、余計会社に行きたくなくなるな・・・というサラリーマン的意見は置いておいて。
8曲出そろいました!投票結果はこちらです!



「謎解き」「眠れない夜」「競争」は票が拮抗していますね。お二人の解釈の違いが票にも表れています。
「都市」「孤独」「仕事に行きたくないとき・・」はジャズ優勢、「運転するときの眠気覚まし」「邪悪」はクラシック優勢。
ジャズの勝ち星4つ、クラシックの勝ち星も4つ。全体のポイント数では、ジャズ218:クラシック224でクラシックが勝者となりました!
この企画、面白いので内容をアレンジして第2弾があるかもしれませんね。

【お詫び】
運営サポーターズから謝罪があります。当日発表した点数と改めて集計した結果が大幅に異なっていました。
当日の集計作業にミスがあったためで、この場をお借りしてお詫び申し上げます。

第二部 猫町ハロウィンナイト

猫町倶楽部、初めてのハロウィンパーティが開催されました。
仮装のテーマは「一冊の本」。仮装をしてくるとドリンク1杯サービスです。



皆さん、思い思いの仮装をしてパーティを盛り上げてくれました。
絵本やマンガ、ゲーム、映画のキャラクターなど何でもありです!






DJパーティのスターターは藝術部から、DJ rated XXX!



続いて、「理不尽な進化」著者の吉川浩満さん!DJデビュー!マッドマックス、イモータン・ジョーの仮装です。
初のDJ後、「話すより2,000倍楽しい!」とおっしゃっていました。






猫町ナイト、恒例のチークタイム★



今回のゲスト、鈴木淳史さん!「踊れる曲を」のリクエストに「イマイチ踊れない曲」で応えて頂きました。






猫町メンバー AYAちゃん・もはちゃんによるショータイム!芸達者!







そして猫町倶楽部でお馴染になりつつある、二村ヒトシさん!仮装は代表タツヤさんと一緒に「ぐりとぐら」でした。
YouTubeを使ってその場で選んだアニソンをかける、という現場力は流石の一言です。楽しそう!










今回のもう一人のゲスト、大谷能生さん!





手慣れた感じでパーティを盛り上げてくれます♪



ブックマークナゴヤからもDJ参加頂きました。



大盛況のうちに初の猫町ハロウィンパーティが終了しました。
ご参加の皆さん、楽しかったですね♪
今回は参加できなかった皆さんも、また次の機会にお会いできるのを楽しみにしています。

記:まゆ  写真:okko

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