猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2014年11月01日(土) 読書会18:30~21:00
- 京都で開催!関西猫町倶楽部 サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』
11/1(土)に開催された第54回「ナイン・ストーリーズ」にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
課題本の著者は、小説『ライ麦畑でつかまえて』で有名なJ・D・サリンジャーさん。『ライ麦畑でつかまえて』という名前は聞いた事がある人がほとんどでしたが、実際にサリンジャーさんの本を過去に読んだ事がある人は比較的少なかったような気がします。
mixiの猫町倶楽部課外活動(関西) トピック「今日はここまで読んでます」では、
「全然意味が分からない」
「そもそもこの本の楽しみ方が分からない」
と言った意見から、
「フラニーとゾーイーから入るほうが読みやすいかも」
「3話目以降は比較的分かりやすかった」
「意図的に人の話聞かない調にしてあるのでそれが分かりにくいのかも」
と言った意見が出たりと大賑わい!!
「何が楽しかったのか是非とも教えて欲しい」
という方も多数おられたようで、総勢39名(内9名は初参加)もの方にご参加頂きました。
A~F計6つのテーブルに分かれて読書会スタート。
猫町倶楽部のルールはただ一つ。
「他人の意見を否定しないこと」
和気あいあいとした雰囲気の中、いつも通りの自由な意見交換が行われました。
一話目の「バナナフィッシュにうってつけの日」についてはどのテーブルでも意見がさまざま。
「全く意味が分からない」
という方が一番多かったような気がしますが、
「567号室では無く507号室なのは夫婦のセックスレス(6 less)を暗示」
という名推理を披露されている方や、
「主人公は過剰なまでに足に対して固執しているのできっとそれに何か意味があるはずだ!・・・ただそれが何かは分からない(笑)」
「原著を読むといろいろ言葉遊び的な要素が含まれていて面白い」
「バナナフィッシュ=シーモア自身を指していて、バナナを食べすぎる(人間をたくさん殺す)とバナナ熱(精神的なもの)にかかってしまって最後は死んでしまう(自殺してしまう)」
「本筋には関係無いけど、シビルちゃん、幼児のくせに嫉妬したり、気をひこうとして嘘をついたり、完全にもう女だな(笑)」
と言った感想もあったりして、9つある物語の中ではこの話が一番盛り上がったような気がします☆
二話目の「コネティカットのひょこひょこおじさん」もなかなかにして難解・・・。そんな中、Aチームでは野崎訳バージョンで
「こちらどすねん」
という謎の京都弁らしきフレーズ(新訳には無い)に着目していた方がおり、
「原著ではなんて書いてあるの?」
「野崎さんはどこ出身?」
と言った感じの話題で大盛り上がり。結局Aチームでは、ふざけてストリップの真似をやり出した時に使う言葉として、花魁っぽい感じのフレーズを選んだという説で落ち着きましたが、普段であれば気にしないような事で盛り上がれるのもこの会ならではの醍醐味☆
三話目の「対エスキモー戦争前夜」では、Bチームの女性陣を中心に「サンドイッチを捨てるか食べるか」論争で大盛り上がり!
「だめんずであろう人からのサンドイッチを受け取って食べてしまうということは、彼(だめんず)を受け入れたということ。これは後々苦労する」
という意見を発端に、だめんず肯定派の女性陣と反対派の女性陣とで論争勃発。最終的には男性陣の意見
「男は皆だめんずである。・・・なので、差し出されたサンドイッチはとりあえず食べてみてね♪」
という意見でひとまず議論は収束しましたが、皆さんはどうお考えですか?
そのほか、
「挿話やたとえ話等、とにかく文章がうまい作品だった」
「前半ついていけなかったのに、後半を読むにつれ世界観に浸れたのは、著者の魔力?」
「たくさんの布石や符号等、読み直すと各所に仕掛けがあるのに驚いた」
と言った感じの意見が多数あり、最初は読むのが苦痛だったという方が多数でしたが、会の最後には「もう1度読み直してみたくなった」と言っている方続出でした☆
正直、最初は「この本の内容で2時間半も喋る事あるんだろうか??」と思っていましたが、気が付けばあっという間に終了時間となってしまいました。元々この日は39名中30名が二次会参加希望をされていましたが、「二次会もドタ参加して良いですか?」という方が6名もいらっしゃいましたし、各テーブルともかなり盛り上げっていたような気がします☆
また、この日は文学書の会だったという事もあり、ベストドレッサーの発表というものもありました(ビジネス書の会は無し)。
今回のドレスコードは『プレッピー』。
普段は私服通勤なのでネクタイなどはせず、ユニクロで買った色違いの服をローテーションで着ているような僕なので当然の事ながらまず『プレッピー』の意味を調べる事からスタート(笑)。facebookにある猫町倶楽部-関西アウトプット勉強会談話室で
「これってプレッピー?」
「これはノンプレッピー??」
みたいなやり取りをしばらくしていましたが、スカーフネクタイの写真をアップしてみたところ、とある女性参加者から
「ネクタイしてる男性って素敵ですよね」
というコメントをもらい、僕のプレッピー魂がヒートアップ!手持ちの上下ユニクロセットにJINS PCのブルーライトカット用メガネ(度は無し)、そしてとっておきのスカーフネクタイで挑んでみたところ、見事にAグループのベストドレッサー賞に選出されました♪これまで、男のオシャレはイケメンだけに許された特権だと思い込んでいましたが(笑)、非イケメンでもドレスコードという言い訳をもらえればオシャレを楽しめるという事を初めて認識出来ました☆
自分の事ばかり書いてしまいましたが、積読していた「プレッピーハンドブック」をひっぱり出してコーディネートした方や、店員さんに全てお任せでコーディネートしてもらった方、登場人物(エズメの弟チャールズ)と同じ格好で挑んだ方、自分にとって非常に思い入れが深いアイテムを着て参加した方などいろいろな方がいらっしゃいました。中にはドレスコードは特にせず参加されていた方も何人か居ましたしかくいう僕も前回まではその人たちの一人でしたが、これはこれでやってみると面白いですよ~♪
●こちらは栄えあるベストドレッサーのみなさん
最後に、管理人のタツヤさんからの挨拶と、今回から新しく採用した二次会の「ゆるゆる席替え」についての説明で1次会は終了。
続いて場所を移して2次会のスタート。懇親会の場はなかなか最初の席から移動しづらいものですが、今回から始まった「ゆるゆる席替え」では、開始30分ほどで
「旅行」
「芸術・美術」
「話し足りん(読書会の続き)」
「(主催者の)タツヤさんを囲み隊」
「課外活動」
「酒」
「読書」
という7つのテーマに分かれ、自分が話したいテーマの席に移動する方式を採用。共通の趣味を持つ様々なメンバーとお話しする事が出来、各テーブルとも非常に盛り上がっていました☆mixiやfacebook上でも「こんなテーマでみんなとお話ししたい」という意見を募集中ですので、たくさんのご意見をお待ちしています♪
猫町倶楽部の大きな特徴に、「居心地の良さ」と「適度な距離感」があります。例え少し疎遠になっても、違和感なく戻ってこられる・・・そんな場所なのです。
次回開催は11/29(土)、課題本はピーター・ティール著 『ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか』。サポーター一同ご参加心よりお待ちしております。
(文:VANちゃん 写真:なお)