猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2014年12月21日(日)
- 東京文学サロン月曜会X’masParty 「不思議の国のアリス」 ~ユナイス会場【動画付】
待ちに待った12月恒例のクリスマスパーティー。今年も200名以上の方にお集まりいただきいつもの会場のチャノマでは入りきれず同ビル地下1階にあるユナイスと2店舗同時開催となりました。こちらはユナイス会場のレポートです。こちらには90名の方にお集まりいただきました。 (チャノマ会場の開催レポートはこちら)
課題本は「不思議の国のアリス」。各テーブルでアリスのプレートがお出迎えです。
読書会スタート。絵本やアニメは小さい頃から知っていても、原作を読んだのは初めてだという方も多かったようです。その一方アリスが大好きで何度も読んでいるという方も。それぞれの観点から感想がたくさん出されました。「ハチャメチャなやりとりについていけなかった」から「ナンセンスな世界がいい」「声を出して笑ってしまった」まで、まさに様々。「アリスってかわいいイメージだったけど、首が伸びたりしても意外に冷静だし、たくましい子だったんだね」の声も。改めて読んで発見の多い本だったようです。
ファシリテーター(進行役)の方にはかわいいサンタ帽をかぶってもらいました。
不思議の国のアリスには多くの翻訳があります。それぞれが持ち寄ったものを比べて、訳の違いを味わうのも読書会の醍醐味のひとつ。同様に挿絵も多くの画家が手がけています。印象に残った台詞や絵、言葉遊びについて語ったテーブルも多かった模様。語り合うにつれて「訳し方の違いが面白い、元はどうだったのか原文も知りたくなった」「次は鏡の国のアリスも読んでみたい」「もっと書かれた頃の時代背景がわかると面白そう」などの声があがり、白兎を追いかけるアリスのごとく、どんどん好奇心を刺激される読書会でした。
続いてのお楽しみはベストドレッサーの発表。ドレスコードは「アリスのティーパーティー」でした。アリスにチェシャ猫、ハートの女王、白兎の召使いメアリー・アン…素敵なドレスやちょっとした小物遣いまで、惚れ惚れするほど(中には手作りのものも!)本当に目が釘付けです。受賞されたみなさん、おめでとうございます!
クリスマスの特別企画、本のプレゼント交換の時間です。ティーパーティーで三月ウサギといかれ帽子屋が歌う「お誕生日じゃない日の歌」にのせて、輪になって隣の人にプレゼントを回していきます。曲が止まるまでグルグル回し続けます。止まりそうなタイミングで「あれ、まだ止まらない?いつ止まるの?いつ止まるの?まだ?まだ?」だんだん笑いがこみ上げて、鼻歌と笑顔溢れるプレゼント交換。自分のところに届いた本を開くときのワクワク感といい、本好きが集まる読書会ならではの素敵な時間です。
回ってきたプレゼント本を手に話が弾みます。
宴はまだまだ終わりません。光文社古典新訳文庫の駒井編集長からいただいた本が賞品となる「文学サロン月曜会○×クイズ大会」開催!「夏目漱石は長男である、○か×か」から「トナカイはシカ科である」までバラエティ豊かな出題です。「答えは……、○です!」正解発表のたびに「オー」の声。見事勝ち抜いて本を手に入れたみなさま、おめでとうございます。これでまた読書をお楽しみいただけますね。
これまでの読書会にゲストで来て下さった方々にお話を聞くこともできました。また、全国にいる猫町倶楽部メンバーが踊る「恋するフォーチュンクッキー」の映像も流れ、パーティー会場の全員が歌ったり踊ったり手拍子したり。笑顔のうちにパーティーは終了となりました。全国に広がる大きな会でありながら、初めてでも常連でもみんなで本の話ができる、そんなどこか温かい雰囲気が素敵だな、と感じています。
【ゲストの皆さん:左からクラシック音楽評論家の鈴木淳史さん/官能小説家の大泉りかさん/秋田書店漫画編集者の鷲田明子さん/AV監督の二村ヒトシさん/ライターの丸山桜奈さん/作家の甘糟りり子さん/音楽家・評論家の大谷能生さん/猫町倶楽部主宰の山本多津也/光文社古典新訳文庫編集長の駒井稔さん/AV女優の杏美月さん】
次回は来年1月25日。課題本は須賀敦子「ヴェネツィアの宿」です。またお会いできるのを楽しみにしています!!
記:ささ 写真:きむ