猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2015年4月10日(金)
- 第88回名古屋文学サロン月曜会 田中康夫「33年後のなんとなく、クリスタル」【藤ヶ丘会場】
4月10日。藤が丘のJAZZ茶房靑猫にて第88回月曜会読書会を開催しました。
課題本は、田中康夫著「33年後のなんとなく、クリスタル」(別名:いまクリ)
副読本の1980年に出版された「なんとなく、クリスタル」(別名:もとクリ)を読んで参加された方も多くいらっしゃいました。
この日は残りわずかな桜を散らしてしまいそうな冷たい雨が降っていました。
主人公でなくても『記憶の円盤』が回り出しそうな密やかな夜。
さて、どんな話が飛び出すのでしょうか?
本の表紙の色に合わせたテーブル札。サポーターの手作りです。
今回は「33年後の同窓会の招待状」をイメージしたそう。
キラキラの折り紙が照明に当たって素敵ですね。
いよいよ読書会、スタートです。
「『もとクリ』は等身大の主人公が描かれていたのに比べて、『いまクリ』は政治的な発言が多い」
「どこまでが実話なのかな?」
「『いまクリ』でも『もとクリ』でもワインや料理などセレブな生活をひけらかされているのがちょっと…」
「そうやってモノ(ブランド)で固めることによって自分を理解してもらえる。という思いの表れなのでは?」
「新しい時代を作れなかった悔しさが『いまクリ』じゃないのかな?」などなど、読み手の世代によっても色々な意見が飛び出します。
読書会も終わり、ベストドレッサーの発表です。
今回のドレスコードは「80’sスタイル」。プロデューサー巻きなど、思い思いの格好の中から選ばれたのは…
1980年代の漫画、特撮のフィギュアなどのコレクションを持参された方(コレクションのみ出演)と、ハマトラファッションのお二人。カーディガンの袖を縛らずにまとめるのがポイントだそう。おめでとうございます!!
ベストドレッサー発表の後は、靑猫マスターが課題本にちなんで選ぶ今日の一曲。
曲はGeorge Benson「On Broadway」
「もとクリ」の頃に流行ったAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)の曲です。
作中にあるようにドライブデートにぴったりの曲ですね。
読書会のあとは懇親会!
終電間際まで話が尽きません。みなさん、お疲れさまでした。
次回は5月8日。課題本はミシェル・ウエルベック「素粒子」です。
ご参加お待ちしています。
(レポート:ちづの)
(写真:スミー)