猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2015 年 8 月 2 日(日)
- 豊崎由美の猫町書評講座@東京 第一回
名古屋猫町で大変好評だった、「豊崎由美の猫町書評講座」。ついに東京猫町でも開催となりました!!
記念すべき第一回の課題本は、以下の三冊です。
- ディーノ・ブッツァーティ 「神を見た犬」 光文社古典新訳文庫
- 呉明益 「歩道橋の魔術師」 白水社
- 柚木 麻子 「ナイルパーチの女子会」 文藝春秋
参加者のみなさんには、事前に上記3冊のうち1冊を読み、それについて800~1600字の書評を書き、提出していただきます。それを「サポーター」と呼ばれるボランティアの猫町倶楽部運営スタッフが、誰が書いた書評か分からないようにとりまとめ、参加者のみなさんに送信します。
そして、この書評講座は書評を書くだけでは終わりません。自分以外の参加者の書評についての評価も行います。サポーターから届いた書評一本一本について、1~10点で点数をつけます、この採点結果も事前にサポーターがとりまとめ、講座当日発表します。
そして、書評作成と採点を終えて迎える講座当日。30名あまりの参加者が会場へ集まります。
いよいよ豊崎さんによる書評講座がスタート!!
一作一作について、丁寧で率直な講評をされていく豊崎さん。また、事前に行った採点に対して、高い点数の根拠や理由について質問していきます。
今回一番多くの方が書評の題材に選んだのは、ブッツァーティの「神を見た犬」でした。22編の短編からなるイタリア文学です。豊崎さん曰く、短編集は少し書評を書くのが難しいとのことですが、今回一番評価を集めた書評を書いた参加者さんの選んだ題材も、「神を見た犬」でした。
「書評において一番大事なのは作品そのもの。自分の独りよがりな読み方に作品を引き込むのではなく、作品に寄り添うような読解のしかたが大切。」
「書評には、その人にしか書けないものが存在する。」
など、貴重なお話をいろいろ聞くことができました。30本分の講評を頂きましたが、白熱のあまり時間が足りず、講座30分延長。非常にあっという間の3時間半でした!!
さて、貴重な講評を頂いたあとは楽しい懇親会のお時間です!!もちろん豊崎さんもご一緒に!
豊崎さんとの話は尽きません。講評について詳しい理由を聞きに行ったり、本についての話をしたり。
参加者同士で作品の講評をしあっているテーブルもありました!!
楽しい時間はあっという間。待望の東京での書評講座は、大盛況のうちに幕を閉じました!!
次回の書評講座は 11月1日(日) の予定です。
それではまた次回の書評講座でお会いしましょう!!
【文】 あおき
【写真】 パク かわべぇ 耳ラッパ