扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

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東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2015年09月20日(日) 
  • 第69回 東京文学サロン月曜会 ギュスターヴ・フローベール 「ボヴァリー夫人」

9月の東京文学サロン月曜会は晴天に恵まれたシルバーウィークのまっただなかフローベールの『ボヴァリー夫人』を課題本として開催されました!

長さに苦労したという話を聞く一方で、途中からの勢いがすごくテンポ良く読めたという声なども聞くことができました。古典として名高い作品だけにどんな会になるのか楽しみです。



過ごしやすい季節となりサポーターも終始リラックスモード。



こちらは各テーブルの進行役をお願いしているファシリテーターさん。少しだけ早く集まって頂き今日盛り上がりそうな話題や進行についてざっくばらんに話をし不安な点があれば解消していきます。



定刻を迎えたころ代表のタツヤさんからの簡単な挨拶で会がスタートです。7月の『チャタレー夫人の恋人』、8月の『それから』、9月の『ボヴァリー夫人』と不倫が絡むものが3回続きましたがたまたまとのこと。確かに文学作品はそういったものを扱っていることが多いかもしれませんね。



読書会のスタートは名前と参加回数のあとに好きな作家や最近読んで面白かった本を自己紹介代わりにして始まっていきます。本題に入る前にその作品読んでみたかったけどどうでした?他の著書はどうでした?などとついつい話し込んでしまいます。






自己紹介が終わればいよいよ課題本の感想をお互いに話していきます。『エンマに共感できる部分があるのは認めざるを得ない』『シャルルの鈍感さは厳しいけど、ああいう方が幸せなのかも』『良い人がいなさすぎて読むのがしんどかった』『中年の危機は他人事ではない』『かわいさのあるダメ男がいい』『今後はより恋愛や仕事での自己承認は難しいどうしよう』など登場人物の生き方や、どのように本を読んだかといった感じで会話がどんどん膨らんでいきます。
 



個人的に面白かったのは『歌舞伎や落語が好きなのは登場人物が近世の時代に属する人だから。この作品のような近代人を描かれると楽しめない』という話を聞いたときに、なるほど逆に自分なんかはこういった生き方を問われる作品を楽しいと感じ選んでいるんだなぁと気付かされたことでしょうか。本を間に挟み人と話すことにより自分についての新しい発見をできるのも読書会の魅力なのかもしれません。



さて読書会が終わると恒例のベストドレッサーの発表です。今回のドレスコードは『帽子』。



ポイントの青い帽子モチーフのネックレスは、なんと結婚する前のお父様がお母様に贈られたものだそうです!



こちらは流行色を使ってる『マロンガール』!



アイロンをかけたら肩口を少しダメにしてしまったようですが、エンマの燃え尽きる感じを表現したと上手く乗りきられていました!



こちらの方はフランス製のワンピースにDiorの口紅。そして帽子は女優帽。



男性の中にはドレスコードが難しいという方もいらっしゃると思いますが、こちらの方は100均で買ってきたそうです。参考になります!



ということでベストドレッサーのみなさんで集合写真です。






ベストドレッサー発表のあとはご飯やお酒を入れながらの懇親会です。

前回の夏目漱石の『それから』も同じでしたが長く読み継がれている作品はやはり懇親会でも引き続き会話の中心になっており古典の凄さというのを感じました。あれもこれもしゃべってみたいですし、色々な考えも聞きたくなりますよね。

懇親会のあとの3次会も大賑わいとなり、特に初参加の方も多くいらっしゃって頂けたのはサポーターとしてとても嬉しかったところです!古典は読書会向きなのかもしれませんね。

次回は10月18日(金)、課題本は尾崎翠『第七官界彷徨』になります。それではまた来月お会いしましょう!

記:もののふ   写真:まき、かなこ

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