猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2015年11月11日(金)
- 古井由吉「杳子・妻隠」名古屋会場
「人のこころが病気だとか、健康だとか、そんなにはっきり決められるものでしょうか」
晩秋の気配を感じ始めた11月11日、名古屋会場は<喫茶かこ 柳橋店>にて第95回月曜会が開催されました。今回の課題本は古井由吉の芥川賞受賞作「杳子」に「妻隠」と二作の中編を収録した一冊。戦後「内向の世代」と呼ばれた著者の繊細な物語世界は、現代を生きる私達の感覚と強く共振するものがあります。
読書会では、男性は杳子を、女性は<彼>を受け入れられるかどうかという話題が多く出たようです。
「妻隠」の不穏な空気をはらむ終盤にゾクゾクしたという意見も。
二人だけの世界に留まることの危うさや、他者がそこに侵入してくることの怖さなど。話題は尽きません。
今回のドレスコードは「アウトドア・山ガール」
ベストドレッサーの方々をはじめ、それぞれ思い思いのアウトドア感を発揮していました!
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ドイツ文学者でもある著者にちなんで、懇親会はドイツビールのお店で乾杯!
次回もみなさまのご参加をお待ちしております。
写真・文責:あじさい(名古屋月曜会副管理人)