猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2016年3月9日(水)
- 村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」名古屋会場
そろそろと春が近づいてきた3月9日(水)、〈喫茶kako柳橋店〉で月曜会名古屋会場定例会「神の子どもたちはみな踊る」の読書会が開催されました。
今やすっかり世界的な作家になった村上春樹ですが、テーブルには筋金入りのハルキファンから今回初めて読むという初心者マークの方、「実はあんまり好きじゃないんだよねー」という方までいろいろなタイプの方がいらっしゃるようです。
さてそれでは読書会スタート!
連作短編集ということで「どの作品が好き?」という話題から。
例えばあるテーブルに目を向けてみるとほとんどの人が“タイランド”を挙げる一極集中ぶり。
また、別のテーブルに目を向けてみると。
「“蜂蜜パイ”は村上春樹の作品の中では前向きというか救いがある感じがする」
「ちょっと“ノルウェイの森”のその後っぽい」
「そもそもどうして村上春樹ってこんなに高尚みたいな感じになってしまったんだろう?」という意見も。
また、課題本以外に読んだことのある作品、好きな作品は?という話題で盛り上がるテーブルもあり、こういったところは人気作家ならではです。
さて、本日のドレスコードは短編の“かえるくん、東京を救う”にちなんで「かえる」。
かえるのグッズや小物、緑色の服を着てきた方(自作のワンピースも!)、かえるが出てくる漫画を持ってきてくださった方などがいらっしゃいました。そんな素敵な装いの方々の中から選ばれたベストドレッサーはこちらの方々です!
グリーンのコートに茶色のお洋服を合わせて”かえる”感をより引き立たせた方。
難易度高めなお着物姿に半襟を鳥獣戯画でチラ見せしてかえる小物を合わせた方。
音符をかえるのおたまじゃくしとしてスカーフを合わせた方(パールネックレスは卵のよう!)
手作りのお洋服が小説の表紙カラーと同じで更にミミズくんまで作ってこられた方。
かえる感を存分に発揮された方。
猫町メンバーとも一緒にやっているマラソンサークルのTシャツだった方。
さすが!ザ・ドレッサーですね!
皆様おめでとうございます。
また名古屋会場サポーターが選ぶ本日の一曲は課題本の世界観にちなみ、タイトルと寓話的な歌詞が印象的なPeople In The Boxの「ダンス、ダンス、ダンス」でした。
今回、機材等準備の関係で会場ではお聞かせできなかったので、気になる方は読書会の感想も含めてぜひmixiの話し足りんトピへ!
読書会の後は地下の入口で巨大なかえるが出迎えてくれる監獄レストラン「ザ・ロックアップ」で懇親会へ。
引き続き、ハルキ作品について盛り上がりました。
さて、来月から新たな試みとして名古屋文学サロンは藤が丘会場と名古屋会場で課題本が別々になります。
藤が丘では4月2日に翻訳家の柴田元幸さんをゲストに読書会とトークイベントを行います。
柴田さんが翻訳されたスティーヴ・エリクソンの「黒い時計の旅」を課題本にした読書会に加え、大人気のイベントである柴田さんによる翻訳教室も!
また、名古屋会場では4月13日に上記のイベントにちなんで柴田さんの著書である「翻訳教室」を課題本に読書会を行います(柴田先生ゲストは藤が丘のみになります)。
どちらに参加をしても、もちろん両方でも、それぞれに楽しめる定例会にしていきたいと思いますので、ぜひ次回の参加をお待ちしています!
<文:ろく、写真:rakti>