扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

特別イベント

  • 2017年2月12日(日) 
  • 第3回 フィロソフィア東京 オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』

名古屋に続き、東京でも昨年5月にスタートした哲学・思想系分科会「フィロソフィア」。
その第3回読書会が2月12日(日)、前回と同じ門前仲町・深川東京モダン館にて開催されました。



会場の深川東京モダン館は、国登録有形文化財建造物にも登録されている歴史ある建物です。その前身は昭和7年に建築された東京深川食堂。
読書会会場となる2階の多目的スペースには雰囲気のある色ガラスが飾られ、1階から続くタイル貼りの階段や円形の窓など、レトロ建築が好きな方には見どころの多い会場です。







読書会は、サポーターと呼ばれるボランティアスタッフが会場の手配や設営、受付、司会進行、写真撮影などの役割を分担して運営しています。頭に被った月桂冠がフィロソフィア東京サポーターの目印。
本日の参加者は約40名。15時の受付開始から続々と会場に参加者の皆さんが集まり始めます。中には福岡から遠征して参加していただいた方の姿も。





ファシリテーターと呼ばれる議論の進行役は、参加回数などを元に各テーブルの参加者での話し合いで決定しています。今回は6~7人ずつ6テーブルに分かれての読書会となりました。読書会唯一のルールは「他人の意見を否定しないこと」。



15時30分、読書会開始。
各テーブルのファシリテーターを中心に議論が進められます。議論の助けとして、各参加者の方々には当日各テーブルに配られたカードに議題にしたいことを記入していただきました。また、事前に論点を課題本に書き込んだり、びっしりと付箋を貼り付けたりして、それぞれの方法で課題本を読み込んで読書会に臨んだ参加者の姿も見られました。



スペインの思想家、オルテガ・イ・ガセットが1930年に刊行した本書。第一次大戦後のヨーロッパ社会の状況を分析し、警鐘を鳴らした一冊です。
当時の歴史的背景や独特の言い回しを難しく感じた方も多いようで、読了はしたものの不安…という気持ちでご参加いただいた方も中にはいらっしゃったよう。
でも、「わからない」「難しい」ことをそのまま持ち寄って議題にできるのがフィロソフィアの読書会の醍醐味。他の参加者の方々と話すうちに、自分ではわからなかった論点への気づきがあり、議論が広がることもあります。
オルテガの“大衆”と“貴族”についての論を、参加者それぞれが現代の政治や社会状況などの身近な題材に引き付けた議論も多く見られました。近年の英国のEU離脱やアメリカの大統領選、少数派対多数派、科学者の専門性について、インターネットの普及による現代社会での“大衆”の変化などについての話題も。
各テーブルとも白熱した議論が繰り広げられました。



 



最後に全員で記念撮影を行い、17時30分、読書会終了となりました!



懇親会は、会場近くの「木村屋 本店」にて牛タンを堪能。
読書会で語りきれなかった課題本の話題や会の感想なども含め、熱く話し込む参加者の皆さんの姿が見られました。
「フィロソフィアでは深い話ができるので楽しい」「普段参加しない分科会からの参加者とも交流できる貴重な機会」といううれしい声もいただきました。



ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

次回開催は5月を予定しています。
日程や課題本の詳細情報はmixiの猫町倶楽部フィロソフィア東京コミュニティで公開しています。mixi未入会の方は是非ご入会いただき、コミュニティをご確認ください。
次回のご参加をお待ちしています!

文:凪  写真:ぎょく

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