猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2017年3月4日(土)
- 関西文学サロン月曜会 第25回 織田作之助 『夫婦善哉』
快晴の京都にて、関西文学サロン月曜会の読書会が開催されました。
3月の課題本は織田作之助の「夫婦善哉」です。
関西文学サロン月曜会では、課題本を恵文社と猫町倶楽部が交互に選書します。今回は恵文社選書でした。
今月は初参加3人を含む、21人が恵文社一乗寺店COTTAGEに集まって楽しいお話をしました。
会場に到着したら入り口の受付にてお名前を教えてください。
名札(今日、呼んでほしいニックネーム)を書いていただき、今日のテーブルにご案内します。
定刻の17時になったら司会者の発声で読書会のはじまりです。
読書会は6~7人のグループに分かれて進んでいきます。
各テーブルにはファリシテーターという司会役がいますので、まずはファシリテーターの進行に沿って、自己紹介や参加のきっかけなど順番にお話ししていきましょう。
ここで早速ですが、本日のお菓子のご紹介です。
毎月、季節や課題本にあわせてセレクトしています。
今日のお菓子はひな祭りにちなんで
・俵屋吉富さんのお雛様の麩焼きせんべい
・雛あられ
の2つをご用意しました!!
それでは、各テーブルの様子をお伝えしていきましょう。
Aテーブルは皆、夫婦善哉が大人気でした。他の話はあんまり頭に入って無いという人が大半でした。
「柳吉みたいな人を、旦那には絶対したくない!」
「でも、森山未来なら、たぶん惚れる」
「柳吉みたいになりたい、うらやましい。」
「生活能力なさそうだけど、柳吉も、蝶子もいろんな商売を立ち上げて、二人とも有能だったのでは」
柳吉の奔放さには、皆呆れてたみたいです。
「夫婦善哉」「六白金星」「競馬」が人気でしたが、こちらも話題は夫婦善哉についてが多かったようです。
「食べものの描写が美味しそう!」
「地名や店名など、固有名詞の持つ力を感じる作品だ。だから、今の時代まで読み続けられているんだろう。」
「蝶子は柳吉に尽くすことを、自身の恋愛感情として認識していたのではないか」
「蝶子は自分の願望や言いたいことを我慢しすぎ。我慢し続けたから、それが柳吉への執着心になり、結果ずっと一緒にいたのではないか」
「当時は女性の権利がほぼなかった。選挙権がなかったり、女性は浮気をすると罰せられたり。だからこそ、柳吉が浮気をしてもしゃーなしに許されてたのではないか」
何故、蝶子が柳吉みたいな人を選んだのかが話題の中心でした。
「蝶子や柳吉を身近な誰かに当てはめて読んだ。」
「女性陣は柳吉みたいな人とはちょっと結婚できないなぁ…と。妾だし。」
「逆に柳吉みたいなタイプと一緒にいた二人の関係は一種の純愛ではないか。」
「柳吉の内面や葛藤の描写なかったけど、内心では色々と思っていたのではないか。」
どのテーブルも2時間では話したりないほど、大いに盛り上がりました。
さて、月曜会には読書会を盛り上げる遊びとしてドレスコードが設定されています。
今回のドレスコードは「柳吉と蝶子」でした。
各テーブルのベストドレッサーの皆さんで記念撮影。
柳吉と蝶子と同時代に行きて仲の良かった祖父母の形見の時計を付けてくださった方、蝶子が芸者ということで派手目の格好+足元が足袋の形のスニーカーで和風にされた方、なかなか素直に表現できない柳吉の重いを靴下に込めた方、いろんな方がいました。
ここで読書会は終了となり、一旦記念撮影です。お疲れさまでした。
さてさて、読書会のあとは、お待ちかねの懇親会です。
ケータリングは、お馴染みの食堂スーフルさん。
今月は夫婦善哉が書かれた時代の「江戸時代の下町料理」をイメージして作っていただきました。
それと夫婦善哉なので、善哉も用意して頂きました。
勘の良い参加者は、「絶対善哉が出る」と予想して来てくださった方もいました。こういうのうれしいですね!
課題本について語り合いながら、その本にちなんだ料理を食べるのは楽しいです!
<本日のメニュー>
善哉、おでん、キンプラという鶏肉の味付けフライ、ネギと揚げのぬた、厚揚げの炊いたもの、昆布と山椒の甘辛煮、おにぎり、でした。
読書だけに限らず、幅広いお話ができるのも、猫町倶楽部の魅力のひとつです。
そして懇親会の途中ではテーマ別の席替えが開催されました。
今回のテーマは「恋愛観」「映画」「グルメ、酒」などなど。
ここで盛り上がったテーマは『課外活動』として開催されることもあるんです。
こないだはテーマ「スイーツ」で盛り上がって、今度、尼崎で「スイーツ持ち寄り会」が開催されます。
こちらは、今やってるドラマ「東京タラレバ娘」や実際の恋愛の悩みなどで盛り上がったみたいです。
こちらは、サポーターのタクミくんが作るカクテルを飲みながら、お酒の話題で盛り上がったみたいです。
こちらは今度初開催される関西シネマテーブルの課題映画の「ララランド」の話で盛り上がった見たいです。
補足ですが、サポーターの一人が夫婦善哉関連の法善寺横丁に言ってきた写真を2つ紹介します!
作中にも出てくる一人前の善哉が二つのお椀に分かれて出てくる善哉を一人で食べてきたそうです。。
そうそう、猫町倶楽部を楽しむコツをお教えします。
3回続けて参加すると、すぐ友達ができまて、より読書会が楽しくなりますよ。
それでは、みなさん関西猫町倶楽部でまたお会いしましょう。
最後に関西猫町倶楽部からお知らせです。
関西月曜会では第4期運営サポーターを後1名募集中です。
詳しくはmixiの関西文学サロン月曜会コミュニティまで。
次回の月曜会は2017年4月8日(土)「騎士団長殺し」です。
次回は村上春樹の新刊です。次回は第一部、二部合わせて1000ページですが、読み始めたサポータに聞くと、読みやすいとのことですので、頑張って読んでご参加ください!
ビジネス書の読書会であるアウトプット勉強会はこちら。
2017年3月11日(土)「読んでいない本について堂々と語る方法」です。あと1週間ですが、まだまだ間に合いますよ。
ご参加お待ちしています。
記:しんちゃん 写真: ゆうみ、のりさん