扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2017年3月24日(金) 
  • 月曜会藤ヶ丘会場 マヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』

2017年3月24日、余寒も薄らいだ春の夜の藤が丘で名古屋文学サロン月曜会3月定例会「蜘蛛女のキス」を開催しました。シックな会場のJAZZ茶房靑猫には今回も作品に様々な思い入れのある参加者が集まってオープニングを待っています。



読書会開始前の恒例の「猫町ジャズ講座mini・歴史編」ではHerbie Hancock『Maiden Voyage (処女航海)』を鑑賞。静かでロマンチックなピアノが会場をしっとりと包みます。







読書会が始まりました。今回の課題本「蜘蛛女のキス」は久々のラテンアメリカ文学です。

「映画のストーリーとモリーナの心情がよく合っていておもしろい」
「性のありかたそのものを問われている気がする」
「男らしさ、女らしさとは?」
「人を愛するとはどういうこと?」
「物語の終盤でバレンティンがモリーナの映画の話をほめていたのが印象的だった、そこがよかった」


「モリーナは男だけど女らしすぎる女」
「モリーナって組織が訓練した優秀なスパイだと思っていた」
「バレンティンは革命を成功させられるタイプの人間だと思う?」
「それは、ない」
「バレンティンとモリーナが交わるシーンの描写は余計なものが削ぎ落とされていて、ぞくっとした」



「この関係はそもそも恋愛ですか?」
「結局なりゆきでズルズルとできた関係だと思う」
「純愛なのか友情なのかわからなくなった」
「このふたり、心がつながっているとは思えない」
「映画の話を深読みしすぎてなかなか読み進まなかった」
「恋愛なんて打算だよ?」



ほとんどがモリーナとバレンティンの会話で成り立つ、独特な作品は様々なアウトプットを呼び起こしています。



今日の一曲は猫町ジャズ講座と同じくHerbie Hancock「QUARTET」より、はげしく瑞々しいジャズ「CLEAR WAYS」 を鑑賞。



「この時代には珍しいほどの高音質をおたのしみください」とマスター。



今回のベストドレッサーの受賞者の方々です。今回のドレスコードは「蜘蛛」。
センスが光るこだわりのワンポイント、粋な小物をあしらった和装、さらにはなんと蜘蛛の巣のラインアートをバリカンで描いたヘアスタイル、「バリアート」の参加者の方もいらっしゃいます。ハイレベルな受賞者のみなさん、おめでとうございます。



クワトロバールエム・フォーに会場を移して懇親会が始まります。「乾杯!」のあと、さっそく今夜も話に花が咲いています。



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まだまだ話したいことを書き込んだりイベントの最新情報をキャッチしたりすることができるのでぜひチェックしてみてください。


次回の藤が丘会場はスティーヴン・ミルハウザーの「魔法の夜」、名古屋会場はウイリアム・サローヤンの「僕の名はアラム」です。ともに翻訳家の柴田元幸先生が手掛けた注目の作品です。お見逃しなく!それでは次回も月曜会でお目にかかりましょう。




<文責:おりがみ 写真:月曜会第9期サポーター>

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