扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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関西アウトプット勉強会[ビジネス]

  • 2017年04月15日 17:30~20:00
  • 関西アウトプット勉強会 第84回『サピエンス全史 上下巻』ユヴァル・ノア・ハラリ著

第84回の関西アウトプット勉強会は、オバマ元大統領やビル・ゲイツ氏、facebookのマーク・ザッカーバーグ氏や池上彰氏なども注目している話題の本『サピエンス全史 上下巻』が課題本。読書会に参加するためには課題本を読了しなければならないのですが、上下巻もある本著を読了するのはなかなかのハードル^^;。しかしそんな中でも3名の初参加さんを含め22名の方が読書会にご参加して下さいました♪


会場の前にはサポーターと呼ばれる運営ボランティアスタッフがお出迎え。みんなこの関西アウトプット勉強会が大好きで、みんなでより良い会にしていこうという思いで、半年ごとに参加者さんの中から希望者を募り、運営のお手伝いをしています。下は20代から上は50代まで年齢層も様々ですが、みんなが対等な立場で仲良く楽しく運営させて頂いています☆また、各テーブルに極力一人はサポーターを配備するようにしていますし、それぞれのチームで話が盛り上がりやすいよう、各チーム過去参加回数の多い人と少ない人が均等になるようにチーム分けをし、初参加の方や参加回数が少ない人が疎外感を感じないよう配慮していますので、最初のうちは緊張するかと思いますが気軽にご参加頂けると嬉しいです♪


読書会の開始前には司会担当のサポーターより関西アウトプット勉強会で最も大事なルールの説明があります。それは、「人の意見を否定しないこと」。このルールがあるからこそ、みんなが気兼ねなく自由な議論ができ、人の意見から新たな発見を得る事が出来ます♪


なお、この「人の意見を否定しないこと」と「課題本を読了すること」の2点以外には特にルールはありません。テーブル次第ではありますが脱線して本の話とは全然関係の無い話題になってしまう事も多々あります(笑)。ただ、サポーターとは別にファシリテーターという各テーブルの進行役の方も居て、特定の方の独演会になってしまうのではなく発言機会が出来る限り均等になるよう心がけていますし、自分の意見を否定されないという安心感も相まってか、「ちょっとみんなの前で話すのは苦手だな」という方も、会を重ねるごとに段々とみんなの前で話すのが好きになる事請け合いです♪

ちなみにですが、ファシリテーターは立候補もしくは何度か読書会に参加された事がある方にサポーターより事前にメールにてお願いしています。「サポーターまではちょっと・・・」と言う方も、まずはファシリテーターで会の運営に協力して頂けると嬉しいですし、また実際の会社生活においてもこの経験はきっと役に立つと思いますよ~☆なので、是非是非我こそはという方は最寄りのサポーターに立候補を表明お願いします♪


そんなこんなで読書会がスタート。今回の課題本である「サピエンス全史」は、ホモ・サピエンスの歴史を俯瞰しながら今の人間の価値観が何故そうなっているのかを考えさせてくれる壮大なお話。視野が非常に広く、また例えも固定観念に囚われないあくまで客観的な視点で表記されており、別の表現で言われるとなかなか納得出来ないような事象であってもすんなり受け入れる事が出来る文章力がとにかく素晴らしかったです☆


読書会で挙がった意見や議論のうち、特に印象に残った箇所の要点を整理していくつかシェアします♪
———————–
・無数の赤の他人と著しく柔軟な形で協力出来るのがサピエンスの特徴。その秘密はおそらく虚構の登場にある。➡ハンムラビ法典とアメリカ独立宣言をどちらも虚構だと断言する主張の大胆さと、それを違和感無く受け入れさせる文章力が素晴らしかった。

・水があるのが当たり前の日本と水の奪い合いで殺伐とした地域とでは物の考え方や価値観がそもそも違うのでは?

・一〇万年前の地球には少なくとも六つの異なるヒトの種が暮らしており、私たちしかいない現在が特異であるという事実に衝撃を受けた。

・家畜化されたニワトリや牛、ブタに関する生々しい描写を読み、食べ残しや食品廃棄に対する強い問題意識が芽生えた。


・火の最大の恩恵が「調理が可能になったこと」であり、その結果、腸によるエネルギー消費を減らす事が出来たため、図らずも人類は脳を巨大化させる事が出来たという説明が目からウロコ!やっぱ料理って偉大だなあと感じました(笑)。

・「私たちが特定の秩序を信じるのは、それが客観的に正しいからではなく、それを信じれば効果的に協力して、より良い社会を作り出せるからだ。」という事の事例としてハンムラビ法典とアメリカ独立宣言を『想像上の秩序』として同列に挙げ、正しいとは何かについて考えさせられた。

・「組織犯罪の世界では、マフィアのドンはいちばん腕力のある男性とはかぎらない」「攻撃的な獣のような人には戦争の指揮を任せられない」➡であれば男性優位の今の社会が形成された理由は何故?女性は出産があるから??

・「現代の監獄や捕虜収容所では、タバコがしばしば貨幣として使われてきた。タバコを吸わない囚人でさえ、喜んでタバコで支払いを受け、他のあらゆる品物やサービスの価値をタバコに換算した」➡貨幣が虚構である事を示す非常に分かりやすい例えで非常に面白い。


・人間は出来ると思えば何でも出来る(個人としては出来なくても人類としてはいつか実現出来る)という事が歴史を通じてよく分かった。

・「もしこれら天才が生まれていなかったとしても、きっと誰か別の人が同じ偉業を達成していただろう。だが、適切な資金提供がなければ、どれだけ優れた知性を持っている人でも、それを埋め合わせることはできなかったはずだ。」➡それが実現出来ると信じ投資してくれる人が居るからこそ研究開発という行為が成立する事を改めて痛感させられた。

・大西洋奴隷貿易はアフリカ人への憎しみが原因では無く、投資家たちの無関心が原因であり、その投資家たち自身は、自分の子供を愛し、慈善団体に寄付し、上質の音楽と美術を愛でる人々であったという事実に恐怖を感じた。


読書会終了後は、次回の告知並びに関西月曜会サポーターのタクミくん並びに関西シネマテーブルサポーターのあっしーくんよりイベントの告知案内。


関西アウトプット勉強会では主に関西アウトプット勉強会では主に人文書やビジネス書、哲学書などが課題本になる事が多いですが、関西月曜会では文学書が課題本となっており、関西シネマテーブルでは映画観賞が参加の条件となっています。どちらも違った良さのある会ですし、こちらも併せて参加されますとより楽しめるかも知れません。

そして、最後に集合写真をパチリ!!

参加者全員での集合写真ですが、仕事をさぼって参加した方、すっぴんで写真を撮られるのが恥ずかしい方、また、身元がばれてしまうと大変な要人については自由に課題本でお顔を隠して頂いて構いませんのでご安心下さい☆

読書会終了後は、会場を変えて懇親会へ。読書会とはまた違った雰囲気の中、美味しいお食事とお酒(もちろんソフトドリンクも)で話が弾みます♪

こういった会はどうしても長く続けていくと常連メンバーが幅を効かせていたり仲良しメンバー同士でしか通じない内輪トークに花が咲いたりする事が多い気がしますが、常連メンバーの多くはサポーター経験者であり、毎回新しい人が参加してくれる事こそが関西アウトプット勉強会の良さだと思っている人たちばかりですので、きっと初参加の方でもすぐみんなと打ち解けると思います♪また、読書会以外のプライベートの場でも積極的な交流(例:フリースペースを貸し切っての人狼ゲーム大会やスイーツ持寄り会、電車を1台貸し切ってのお座敷列車や文楽観賞、座禅体験などなど)を行っているので、慣れてきましたらそういう場にもご参加頂けると嬉しいです♪

ちなみに来月の読書会は、

5月13日(土)17:30〜 ケヴィン・ケリー著「〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則」です。

http://www.bookreading.nekomachi-club.com/schedule/43988


「人工知能、仮想現実、拡張現実、ロボット、ブロックチェーン、IoT、シンギュラリティといった流行りのテクノロジーは不可避な潮流であり、これから30年の間に確実に私たちの生活に破壊的変化をもたらす」と言った内容を具体的な事例と共に紹介していく本となっていて、新規事業の開発を行っているような技術系の方はもちろん、そうでは無い方もこれからの技術動向を知る事が出来る良書となっています☆まずは一度、ご参加のほどよろしくお願い致します♪

(文 : VAN  写真 : カズ、つぎ)

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