扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

関西文学サロン月曜会[文学]

  • 2017/07/01(土曜日) 受付16:30〜 読書会17:00〜 懇親会19:00〜
  • 第29回関西文学サロン月曜会 アーネスト・ヘミングウェイ「移動祝祭日」

本格的な夏の訪れが感じられる7月1日(土)、京都・一乗寺の「恵文社COTTAGE」で、第29回関西文学サロン月曜会が開催されました。

今回の課題本はアメリカの文豪、アーネスト・ヘミングウェイの「移動祝祭日」。

この作品は、1920年代のパリで最初の妻ハドリーと暮らし、文筆修行を行っていた若き日のヘミングウェイの姿を描いた自伝です。

当時のパリには、ガートルード・スタインやスコット・フィッツジェラルドなど多くの芸術家が集まっていました。

まだ何者でもなかったヘミングウェイの、夢や不安、愛や友情に囲まれたキラキラした毎日が描かれています。

今回は、初参加者3名の方を含む、34名の方にお集まりいただきました。
やや男性の割合が多かったのは、ヘミングウェイが男性好みの作家だったからでしょうか…?

 


受付を済ませられたら、お好きなドリンクを飲んでくつろいでください。

 


サポーターが作る特製カクテルが人気を集めています。

 


みんなわくわくして、読書会の開始を待っています。初めての方も溶け込める、気楽なムードです。

 


定刻になり、司会者からのご挨拶とともに、読書会がはじまります。

 


 

猫町倶楽部には、ひとつだけ守っていただきたいルールがあります。それは、「他人の意見を否定しない」という事。
同じものを見ても、その見え方は一人ずつ違っています。そんな違いを楽しみましょう!

 


 

・この本は文学なのか分からないけど日記だと思って読んだらそれなりに面白かった。
・第二次大戦前という時代は裕福で余裕もあり、そんな時代背景が多数の作家を生んだと思われる。
・自分のことは棚に上げて他の登場人物のことを上から目線で描くところなんかにヘミングウェイのずるさを感じた。

 


 

・鴨川沿いに座ってのんびり読んだらぴったりだった。
・登場人物はかなり有名な小説家ばかりで、ヘミングウェイの交友関係がすごい。
・アメリカやアイルランドなどの有名作家がパリに集っているが、当時は多くの若い作家や画家がパリに集まってサロンを開き、互いの創作に影響を与えあっていた。
・フランスのテロの後にこの本が売れたのは、作中に古き良きパリが描かれているからだろうか。
・貧乏だといいつつ作品も売れていたのでそれなりにお金をもっていたのでは?
・アーネストと呼び合う箇所の元ネタはオスカー・ワイルドの戯曲からだが、知らないとさらっと流してしまう。

 


 

・初めてヘミングウェイの本を読んだ。パリで流行った本。奇跡的な空間。貧しくて楽しい、よい時代。うらやましい。
・男っぽいイメージがある。川の風景が見えてきた。パリに行ってみたいと思った。
・若い頃は、お金を持っていたら恥ずかしいという価値感があった気がする。
・20代のヘミングウェイと妻のハドリーの話。この作品を書いたのが60歳になる前で、青春を回想している。
・この作品は必ずしも真実ではないと思う。俺は若い時代をこう生きたかったという、小説風に脚色された人生。嘘もひっくるめて面白い。
・昔、京都に住んでいたが、離れても京都が追ってくる。パリと京都の魅力は似ている。自由でほっといてくれる感じが好き。

 


 

・新潮文庫版は注釈しっかりしていて読みやすいが、注釈でその後の情報(この後、ヘミングウェイ離婚する、等々…)が先にわかってしまうので、気になりながら読んだ。
・貧乏と言いつつ、毎年スキー行ったりしていて実は裕福。

 


 

・ヘミングウェイはおじいちゃんのイメージがあったので印象が違った。
・出てくる人を知らないから読みにくい。
・パリでの暮らしは羨ましいなと思った。
・ヘミングウェイが人生で一番幸せだった日々を綴っている。
・お腹空いた~の部分は共感出来る。
・好きな登場人物はいないかな。シェイクスピア書店の人だけが唯一まともに感じられた。
・タイムスリップしてヘミングウェイやフィッツジェラルドに出会うという内容の、「ミッドナイト・イン・パリ」という映画がある。

 


 

関西文学サロン月曜会では、小説にちなんだお菓子や、京都ならではのお菓子をご用意しています。
今回は京都の「七條甘春堂」さんの「天の川」!七夕ならではのお菓子です。
期間限定販売で、非常に人気のあるお菓子なので、食べられた方はラッキーです!

 


 

読書会も終盤にさしかかり、ここでベストドレッサーの発表です。
今回のドレスコードは「回顧(思い出)」。
思い出の着物、プレゼントされた本、子供の頃のイラスト、ご家族の愛を感じるネックレス、旅の思い出の靴下…。
みなさん、とても素敵な思い出を聞かせてくださいました。

 


読書会の最後には、今回のみなさんで集合写真を。きっと今日も素敵な思い出になる事でしょう。

 

読書会の後は懇親会。
関西文学サロン月曜会では、小説にちなんだお料理をご用意しています。


 

今回のテーマは「フレンチ」。食堂スーフルさんにお願いしました。
メニューは、ハムとチーズのサンド、トマトの冷たいスープ、キャロットラペ、ポテトサラダ、豚肉とレンズ豆の煮込み、アップルパイなど。
かつてのヘミングウェイも、パリでこんな食事をしていたのかもしれませんね。

 

懇親会は、お料理を食べながらしばし雑談のあと、テーマに沿って「席替え」を行います。テーマは、漫画やアート、グルメなど、楽しい内容になっています。


 


 

みなさんの意外な一面が見えて、心が和むひと時です!

 


 

猫町倶楽部は、3回続けて参加すると、顔見知りの方も増え、さらに楽しくなっていきます。
また、mixiでつながると、猫町倶楽部が開催するイベントに参加することもできますし、作品についてもっと話したかった!という方は、「話したりん」というトピックに書き込むこともできます。

7/29(土)の「浴衣読書会」が終了すると、次回の開催は少し空いて9/9(土)。
場所は今回と同じく恵文社COTTAGE。課題本は未定です。
秋の始まりに、読書会に足を運んでみませんか?

記:きょうこ 写真:タクミ、ゆうみ、みく

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