扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2017年8月27日(日) 
  • 第91回 東京文学サロン月曜会 ドストエフスキー「地下室の記録」

2017年8月27日(日) 第91回 東京文学サロン月曜会はドストエフスキー「地下室の記録」で、ゲストに亀山郁夫さんをお迎えして開催しました。
8月最後の週末、会場である代官山chano-maには沢山の方がお越し下さいました。
参加者は総勢109名、うち初参加の方が25名でした。

読書会ではそれぞれ7~8人ずつの班に分かれ、各班ごとに猫町参加歴3回以上の方の中から進行役のファシリテーターを選出し、班ごとに読書会を進めてもらっています。

さて、いよいよ読書会の開始です。
読書会には「ドストエフスキーの小説をはじめて読んだ」という方から「ドストエフスキーが大好きで今回の課題本はその中でも特に好き」「先月カラマーゾフの兄弟を読んで感銘して、インターネットで調べていると猫町倶楽部の読書会があることを知って参加した」など様々な方が参加されていました。
皆さんそれぞれの視点で感想を話し合い、思ってもみなかった意見にうなずいたり、気になった箇所について深く掘り下げてたりしていました。

読書会中はゲストの亀山郁夫さんに各テーブルを周りながら読書会に参加していただきました。
少人数の中でじっくりとお話を聞いたり質問することができます。
当時の時代背景やドストエフスキーの生涯を通してのこの作品の位置づけなど、小説を読んだだけではわからない部分にも触れることができてより作品の理解が深まりました。
亀山さんに各テーブルを周っていただく中では「いい質問だね。これについてはこの後の講演会で詳しく触れようかな」といった場面も。読書会の後に予定してる講演会への期待が高まります。

読書会の終了後にはベストドレッサーの選出が行われます。
今回のドレスコードは「モノトーン」
こちらが今回ベストドレッサーに選ばれた皆さま。
皆さま素敵な装いですね。ベストドレッサー賞の受賞おめでとうございます。

次はお待ちかねの亀山郁夫さんの講演会です。
「革命か、マゾヒズムか?」と題して約1時間ほどの講演会が行われました。

作品成立の背景と構成に始まり、翻訳による違いなど様々な角度から「地下室の記録」を読み解いていきます。他ではなかなか聞けないお話に皆さん真剣に聞き入っていました。

講演会が終わり、引き続きchano-maでの懇親会がスタート!
ここからはビュッフェスタイルで、席の移動は自由です。
読書会のグループで引き続き語り合うも良し、他のグループに混ざるもよし、美味しい料理とお酒を楽しみながら交流を深めます。

ドリンクも各種フリー!料理とドリンクを片手に先ほどの講演会を振り返ったり、普段どんな本を読んでいるのか訊ねたり、おすすめの本をシェアしたりと話題は尽きません。初対面でも同じ本を読んでいるという共通点からすぐに意気投合できました。

こちらは家にある本を持ち寄って交換する猫町堂古書店。
懇親会では、猫町堂古書店など運営サポータの企画した催しがあるのも魅力の一つ。
古書店では、初参加で交換用の本を持ってきていない方も次回いらしたときに交換用の本を持ってくれば大丈夫!ということで多くの方が興味を持たれていました。

「地下室の記録」は主人公が20年間籠り続けた地下室で吐きだす独白の小説でしたが、家から出て読書会という場所で話してみると自分の気付かなかった感想や思いもしなかった発見をすることができました。
一人で読書しているだけではできない体験ができるのが、猫町倶楽部の読書会の大きな魅力です。

次回の東京文学サロン月曜会の開催は、
9月10日(日) レイモンド・チャンドラー「ロンググッドバイ」(第二会場:通称駒井組)
9月24日(日) 大岡 昇平「野火」(代官山chano-ma会場)
です。
皆さまのご参加をお待ちしています!!

(記・写真:やま)

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