扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

関西文学サロン月曜会[文学]

  • 2017年10月7日(土) 受付開始 16:30 読書会17:00~18:50
  • 第32回 関西文学サロン月曜会 須賀敦子 『ミラノ 霧の風景』


秋の訪れを朝方に感じる10月上旬。第32回関西文学サロン月曜会が開催されました。今回はいつもの会場とは違い、関西シネマテーブルではおなじみの心斎橋ラポーティアでの開催です。大阪開催ということもあってか12名の方が初参加され、恵文社とはまた少し違った雰囲気が味わえました。


課題本は須賀敦子の「ミラノ 霧の風景」。作家としては遅咲きの著者がイタリアで翻訳の仕事をしながら過ごした日々を追想したエッセイです。やわらかな言葉で紡がれる文章は、まるで当時のイタリアを旅しているかのような気分にさせてくれます。


「女性らしいやさしさのある文体は読みやすくて霧のイメージでまとめられた雰囲気が良かった」、「個性と伝統を大切にするイタリア人の気持ちが感じられて新鮮だった」などなど。


実際にイタリアに何度か行かれて本に描かれるイタリアの風景に共感される方や、はたまたそのイタリアの街並みや登場人物たちの固有名詞が覚えにくかった方など、それぞれが自分の感性で感じたことを共有してみると様々な感じ方があって面白いです。特にエッセイはその差が顕著に出るように思いますが、それが読書会の醍醐味だと感じています。


読書会の後は、各テーブルごとに選ばれたベストドレッサーの表彰式へ。今回のテーマは「イタリア」。イタリア人男性をイメージしたコーディネートや、イタリアにちなんだアイテムを取り入れた方など、今回は初参加でベストドレッサーに選ばれた方も多くいらっしゃいました。

その後は引き続きラポーティアにて、映画や芸術、グルメやイタリアなどのテーマに分かれて懇親会が行われました。いつもより参加者が多かったこともあり、各テーブルそれぞれ盛り上がり楽しい時間を過ごすことができました。


次回の関西文学サロン月曜会は、いつもと同じ京都の一乗寺にある恵文社コテージにて11/4日(土)開催予定です。課題本はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」。こちらは映画「ブレードランナー」の原作として知られ、10月27日(金)にはその続編として「ブレードランナー2049」が公開予定となっております。しかもなんと11月の関西シネマテーブルの課題映画は「ブレードランナー2049」!何かがコラボされるかもしれないという噂がちらほらと流れておりますが果たして…!

次回の参加申し込みはコチラから。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

文:しん 写真:きょうこ、SSK

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