猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2017年12月22日 読書会19時~ 懇親会21時25分~
- 第133回 名古屋アウトプット勉強会「地政学入門 外交戦略の政治学」
12月22日、名古屋駅近くのウインクあいちにて、第133回目の名古屋アウトプット勉強会が開催されました。
名古屋猫町倶楽部の全分科会合同イベント・クリスマス読書会&パーティーから2週間足らず。年の瀬の開催となりましたが、勢いはそのままに、参加者は50名近くという盛況ぶりです。
今回の課題本は曽村保信 著『地政学入門 外交戦略の政治学』。
初版は1984年と、少々古い本ですが、版を重ねたロングセラーとして、今年(2017年)改版が刊行されています。
地政学って、最近よく耳にするけれど、どういうもの?
この本によれば、それは名前の通り「〈地〉球を相手にする〈政〉治〈学〉」。
英国のマッキンダーという学者を出発点とし、ドイツ、アメリカなどで発展を遂げた地政学の歴史を、本書は紐解いていきます。
今回も、どんなアウトプットが生まれたのか、各テーブルの議論を覗いてみることにしましょう。
・地政学を云々する前に日本人は日本が中心の地図に慣れすぎていて意識が世界に向いていない。
メルカトル図法の地図も大陸の大きさや距離感覚が狂うので適切ではないと思う。
・日本だと地理と歴史をバラバラに学ぶので二つを融合させて理解できていない。
海外だとどのような形で教育しているのだろうか。
・中国に関する記載が薄いのが残念。(時代的に仕方ないのか)
・地理は好きなのだけども、もう少し世界の歴史のことを学ばねばと思った。
・地政学の視点を持って、地図帳や地球儀を今見ると面白く感じる。
・1970年代に想像した世界の未来を垣間見ることができて面白い。
・古い本だからこそ当時の IF を知ることができる、価値がある。
・大陸って川が多い、「海軍」ってよく聞くけど「川軍」ってきいたことない。
・名古屋というエリアは興味深い、名古屋の地政学を考えてみたら面白いかも。
・古い本なのでソ連の話が出てくるが、現代に生きる我々としてはソ連崩壊後の世界を地政学的に見るとどうなのかが気になる。
・「外交戦略の政治学」という副題ながら、軍事的な話ばかり。いま必要とされるのはむしろ、平和のための地政学ではないか。
・地政学とは欧米が中心なのだという印象。ほかの文明の視点から見ると、また違った世界の捉え方があるはず。
テーブルによっても、ずいぶん違う意見が出ていたりしますね。
一人で読んでいるときは『どんな感想を言えばいいの?』と思っても、いざ読書会がはじまってしまえば、となりの人の意見に刺激されて、どんどん新しい意見が出たり、理解が深まっていくもの。
そんなダイナミックさも、読書会の魅力です。
読書会の終盤では、名古屋アウトプット勉強会恒例、それぞれの実行宣言を書いてもらいます。
今年最後のアウトプット勉強会の実行宣言、みなさんどんなことを書いたでしょうか。
ぜひ年末年始にも見返して、実行に移してみてくださいね。
終了後は今後の読書会の告知と、mixiコミュニティの案内です。
猫町倶楽部はmixiが母体の社会人サークルです。
公式コミュニティでは、mixiだけの企画もあったりと、活発な交流が行われています。
読書会に何回も参加している方はもちろん、まだ参加を迷っている方も、mixiでのつながりを通して、猫町倶楽部をもっと深く楽しむことができます。
全員で集合写真を撮影したあとは、ウインクあいち前のブリティッシュパブ「HUB」へ場所を移し、懇親会がはじまります。
今回は時節柄、さながら忘年会のような盛り上がりを見せました。
次回、第134回アウトプット勉強会は年明け1月26日に開催、課題本はなんと「古事記」!
現代語訳であれば、出版社・訳者は問いません。
果たしてどんなアウトプットが生まれるのか、今から楽しみですね。
何やら事前予習として、古事記ゆかりの土地を訪ねるmixi限定企画もあるとか…。
それではみなさま、よいお年を。
2018年も名古屋アウトプット勉強会をよろしくお願いします。
(文:Jun、写真:tt、わとう)