猫町倶楽部

秋も深まる10月20日（金）、名古屋月曜会が藤が丘のＪＡＺＺ茶房青猫にて開催されました。
今回の課題本は獅子文六の「娘と私」。600ページ以上の長編にもかかわらず、参加人数50人（うち初参加者13名！）と今夜も大盛況です。

読書会前は青猫マスターによる猫町ジャズ講座。今夜はKeith Jarrett「Belonging」。
キースは神童といわれ小さい頃から自作の曲でコンサートを開いていました。
いろんなジャンルの音楽を混ぜる人だったが、どのジャンルから影響を受けたかが聴くと判る事もある。判りずらいが、ロックンロールのリズムを使われている曲もあるとマスター。
女性受けが良くオールマイティに使えそうなので、男性はデートのBGMにされてはいかがでしょうか。



藤が丘会場でのお楽しみはまだあります。それは、特製のお菓子。本日は２種類のナッツのブラウニー。
ナッツのサクサクと、しっとりとしたブラウニーの異なる食感がたまりません！　ちょっぴり香ばしくてとてもおいしいです。これで読書会中に小腹がすいても安心です。



いよいよ読書会スタートです。
獅子文六の「娘と私」は1961年にＮＨＫの連続テレビ小説としてドラマ化され、現在まで続くテレビ小説の第１作です。その後何度も映像化されています。2017年夏には著者の「悦ちゃん」もテレビドラマ化されました。



おや？なんだか会場内がいつもと違った雰囲気・・。なんと！各テーブルから賑やかな笑い声が！いったいどうしたのでしょうか。

理由は月曜会では珍しく（？）課題本が大衆的で、読みやすく、おもしろい作品だったから。

開始早々笑顔があふれています。

皆様のお話に耳をかたむけると、どうやら男女で意見が分かれているようです。

（男性）「中年あるあるが多くてまいった！」「独特な夫婦だな」「独身で自由でいたい気持ちが分かるな～」「自分の事で悩むことのない軽薄な作家だと思っていたが、明るくて読みやすい作品だ。」



（女性）「千鶴子さん大好き！妻になり母になり家庭をリードしてカッコいい！」「獅子文六の主体でかかれた作品だけど、千鶴子さん赤ちゃんの事どう思っていたのかしら」「義母という関係が興味をひく。麻里との本当の関係が気になるね。」





「放任主義のお父さんとしてはありかも・・」「お父さんとしても、男性としてもナシです！」なんて少々厳しい意見も。



「私」である獅子文六を見る眼が男女で少々異なる点が話し合い盛り上げました。

しかし男女ともに人気なのが幼少時代のマア公。

「きっぷのいい話し方。男の子っぽい性格は前妻のエレーヌさん似かな？」「子供ながらに自立した性格だ」「自然に継母をママと呼ぶのが愛しい。」「大人になってからは高収入の青年をつかまえてきてすごい。」

楽しいお話も多い中、時代背景の話に…。実はこの物語の舞台は生きていくことだけで大変な時代。
麻里がかかった結核が不治の病（当時）だと知らず、驚く人もいました。



今回のドレスコードは「昭和」です。

昭和をイメージしたチェックのジャンパースカートにまとめ髪。お嬢様風でとても御洒落。



お母様から譲り受けた、しぼりふうのＴシャツドレス。

割烹着を着て、女の鏡？千鶴子さんに大変身！

お着物は秋の時期だけ着れるちょっぴり贅沢な柄。総ビーズの鞄は近くでみると細かくて本当に綺麗！大注目となりました。
皆様おめでとうございます！





青猫マスターからの今日の１曲はSimon & Garfunkel。聞いた事がある人も多かったのではないでしょうか。

会場を移動して懇親会へ。和食居酒屋で乾杯！読書会とは別テーブルだった人とお話したり、さらにお話を深めたり。新しい友達ができちゃうかも！

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それではごきげんよう。さようなら。






文責・写真：苺奈津美（月曜会10期サポーター）