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猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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名古屋シネマテーブル水曜会

  • 2018年1月31日(水) 19:30~21:00
  • 名古屋シネマテーブル 第88回『ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で』&『勝手にふるえてろ』

新年一発目!1月28日に開催された名古屋シネマテーブル第88回定例会についてお伝え致します。
課題映画は『ネリー・アルカン愛と孤独の淵で』&『勝手にふるえてろ』の二作。





 

参加者は57名。その内、初参加の方は9名でした。今回もNov.Cafe及びエレファントネストの二会場を使う盛況っぷり。
・・・が、公開期間の短さも相まって、観られた人が少なく、『ネリー・アルカン』卓の参加者が5名しかいないという事態に。

しかし逆に、卓の人数の少なさ故にかなり濃いお話ができたようです。



『ネリー・アルカン愛と孤独の淵で』は36歳で急逝した実在のカナダ出身のベストセラー作家、ネリー・アルカンの人生を描いた映画。
大学在学中に本名で高級娼婦として働いていたという変わった人生経験をしているネリー・アルカン。彼女自身の人生と、彼女の作品の内容がザッピングして語られるという難解な内容に5人の読み解きが白熱します。

「なぜネリーがああいった人生を送ったのか、はっきり語られないから想像するしかない」「ネリーは美しさ、若さを維持する事に脅迫観念をいだいている」「彼女は他人からの評価を気にしすぎている」「ネリーは比較の世界に生きている。でもそれって現代社会そのものでは?」・・・と一人の作家の人生から普遍的なテーマが見えてきます。中にはネリーの描いた小説を読了済みの方もおみえで、考察が盛り上がりました。難解な作品故に、語り合うのが楽しい作品と言えるかも知れませんね。
一方の『勝手にふるえてろ』の卓はヒット作と言う事もあり、参加者52名の大所帯。参加者の多い分、多様な意見が飛び交います。



『勝手にふるえてろ』は綿矢りさ原作の恋愛映画。恋愛経験ゼロの26歳OLの主人公ヨシカは、中学時代の片思いの相手との「脳内恋愛」を楽しむ日々を送っていた。しかしそんなヨシカが突然同僚の男性から告白を受けて・・・と言った、こじらせてしまった非モテ女性を描く恋愛コメディ。



松岡茉優のキュートさにノックアウトされた人多数!「ストライク!」「はまる!」「ヨシカに共感!」と言った意見が多かったです。
原作読了済みの方も勿論多く、映画と原作の比較についての話をされる方も多かった模様。「映画版は原作よりテンションが高くて好き」と言った意見や「原作を読むと映画の面白さがさらに分かる」と言う声もありました。
「イチとニとどっちがいい?」と言った好みの話をされてる方々も。ニに関しては「怖い!キモい!イラつく!」という声も・・・。



内容に関しては賛否両論と言ったところでした。「傑作!大好き!」「何度も観たい」と言った方から「微妙」「面白かったけどそんなに響かなかった」と言う人まで、各々の好みによって分かれる結果に。中には「自分の境遇と似ていたために、身につまされて観ていられなかった」と言う方までおみえでした。それぞれの恋愛経験などによっても感想が分かれてしまう作品なのかも知れませんね。
今回の課題映画『ネリー・アルカン』と『勝手にふるえてろ』の二作は、かたや伝記映画、かたや恋愛コメディと全く違う内容ではありますが、主人公が「こじらせている」と言う点と「孤独である」と言う点では共通しています。実は似た作品なのかも・・・と感じました。
さて。21:00に定例会は終了。エレファントネスト組と合流し懇親会の始まりです。



懇親会話題映画は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』!
世間では賛否両論のこの作品。この会の中でも賛否、様々な意見が交わされたようです。



「この作品しかSWを観ていないが娯楽映画として楽しかった」と言う方や「帝国のファッションが素敵!」と言う賛の意見もあれば、「脚本がひどい」「帝国の行き当たりばったりがひどすぎる」と言う否の意見も。
「この2作目を、3作目でJ・J・エイブラムスがどうやって収拾をつけるか見守りたい」という感想もありました。

次回定例会は2月28日(水)開催、課題映画は『ぼくの名前はズッキーニ』。
http://www.bookreading.nekomachi-club.com/schedule/52792



フランス産のストップ・モーション・アニメで、第89回アカデミー賞に長編アニメーション部門でノミネートされるなど、非常に注目されている作品です。次回の定例会で、皆さんとこの映画について話すのを楽しみにしています。

 

☆☆☆ ≪今月のmotty≫ ☆☆☆



懇親会話題映画から、ストームトルーパー!
すごく可愛いTシャツですね!悪役ではありますが、上司に当たられたり、無残にやられたり、すごく不憫な役どころではありますよね。そんな哀愁が出たシャツだと思います。

 

★ 各テーブルで話題になった関連作品 ★


『スウィート17モンスター』
2017年 アメリカ(原題:Edge of Seventeen)

非モテのこじらせ少女の恋愛と成長の話という事で共通していますね。

文 : のぐち
写真 : 名古屋シネマテーブルサポーター

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