猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2018年2月24日 16:30~18:30
- 福岡文学サロン月曜会 第25回『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック
第25回目になる福岡月曜会の課題本は、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』でした。
フィリップ・K・ディックは書いた有名なSFです。
福岡では初めてのSF作品なので、どんなふうに盛り上がるのか楽しみです。
実は、この本を本屋さんで探したとき、見つけられませんでした。
本屋さんではこのカバーであったのです。
別の本だと思ってしまいました……。
さて、今回の課題本の内容ですが、未来の地球に住んでいる主人公ディックの仕事は、地球に逃げてきたアンドロイドを処分するということ。
人間とは? アンドロイドとは? と本編中でも悩む主人公ですが、最初の感想を伺っていると、皆さんの中からも同じような疑問が生まれてきていました。簡単には答えが出てこない問い。
まるで、宗教か哲学の話のようだね、と話ながら本編の内容に入っていきます。
タイトルだけで語れそうな意味深なタイトル。
50年前に書かれたとは思えないような鋭い問題提起をしている内容。
映像向きな細かい設定。
どんどん引き込まれていく文章に、感想が止まりません。
作中では、人間がアンドロイドを管理するような関係が描かれていますが、
人間が争うことなく生きていくには、アンドロイドに規制されて生きていくほうが良いのかもしれないなという意見も出ました。
本当は、心に訴えて争いの種をなくすのが一番良いのだけれど、人間はどうしても争わずにはいられないから、ある程度アンドロイドに規制させるほうが良いのかもしれないね。
確かに、そうかもしれないなと思うと、人間ってなんだろうな、とまた先ほどの話の逆戻りして話が盛り上がります。
作中のアンドロイドは本当に人間にそっくりなのです。
では、最後に残る人間らしさとはなんだろう? という問いかけにたいして、皆さんの意見がとても印象的でした。
人間らしさとは、ばらつきである。行動も考えもばらつきがあってこそ、人間である。
人間らしさとは、創造力と想像力である。0から作る力であり、目に見えないものを信じることができることである。
人間らしさとは、思いやりをもつこと。他者を思いやること.
人間らしさとは、性欲、生命力、繁殖欲である。
どれもなるほどと思う考えばかりです。
一人で読んでいるときはわからない気づきが得られるのは、本当に読書会の最大の魅力だと思います。
また読んでみたくなりますね。
さて、今回のドレスコードは『羊』です。
ベストドレッサー賞に選ばれたのは、このお二人です!
右に方は、羊の柄が入ったてぬぐい。
左の方は、羊さんのぼうし。(かぶりもの?)
どちらもかわいいです♪
そして、最後に記念撮影。
皆さん、お疲れ様でした!
その後の懇親会も話は続きます。
個人的に一番好きなお通しでした!
おいしかったです。
次回は、3月17日。課題本は、ピエール・バイヤールの『読んでいない本について堂々と語る方法』です。
どんな内容なのでしょうか。タイトルだけでわくわくしますね。
会場は、After the Rainです。
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