猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2017年5月7日(土)
- 【名古屋】ビギナー読書会2017
2017年5月7日に行われた名古屋猫町倶楽部 ビギナーズ(初心者限定)読書会のレポートです。
月曜会・アウトプット勉強会・シネマテーブル・藝術部・フィロソフィア・UG(アンダーグラウンド)・猫町ナイトの名古屋猫町倶楽部の7つの分科会が一堂に会して行われたこのイベント。
読書会への参加資格は「猫町倶楽部への参加回数が3回未満」であること。
69人のビギナーズに、猫町倶楽部のボランティアスタッフ<サポーター>を合わせて97名と、大所帯のイベントになりました。
(準備中のサポーター達)
会場はトランジットスタジオ ラゲージ。
栄駅から徒歩7分、落ち着いた雰囲気のラウンジスペースです。
猫町倶楽部主宰のタツヤ氏によるオープニング。「初めては一度しかないから素晴らしい」。
猫町倶楽部読書会での唯一のルール「相手の意見を否定しない」が参加者に伝えられてスタートです。
読書会の様子を覗いてみましょう。
★名古屋アウトプット勉強会選書
課題本:P・F. ドラッカー『プロフェッショナルの条件』
「自分は薬剤師の資格を持っているが、資格があるからといって向いているとは限らない。選択の自由はあるが、自分の強みを知って補強する事が大事だと思った」
「時間不足について、高い生活水準が創造と変革の経済を前提としているところにあるという記述は納得がいった」
★名古屋文学サロン月曜会選書
課題本:谷崎潤一郎『春琴抄』
・好きな場面、印象的な場面
「ウグイスやひばりを愛でているところ→春琴もそんなところがあるのかと思うとほっとする」
「佐助が虫歯を春琴の足で冷やしているのを咎められて蹴られるところ」
「やっぱり佐助が目を針で突くところ」
★名古屋藝術部選書
課題本:佐々木敦『ニッポンの音楽』
「昔は外国に対する憧れが強かったけど、年代が下ってくるとそれが薄まってきているように感じた。逆に今は日本(東洋的)のものが外国で受け入れられるようになってきている。これは昔のことを思えば、すごいこと」
「曲を買う習慣が変わってしまった。今は1曲から買えるので、ジャケ買いとかが少なくなった。Youtubeとかで気軽に聞けてしまうので、音楽を取り巻く環境も変わってきたし、アーティスト側も変わらざるを得ないのでは?」
★猫町UG(アンダーグラウンド)選書
課題本:ジョルジュ・バタイユ『眼球譚』
★フィロソフィア名古屋選書
課題本:鷲田 清一『哲学の使い方』
「『スキル』と言うものは隣の芝生に行って初めて輝くモノとあったが、音楽家をやっている身としては10年前にこの言葉に出会いたかった。
鷲田先生は哲学者なのにエッセイばかり書いてて何故なんだろうと思っていたが、この本を読んで理由がわかった。対話や詩、エッセイの形でも哲学を語ることは普通だったんだなと、哲学を難しい学術書や大学の授業の中に閉じ込めておく今はあり方は勿体無い」
★名古屋シネマテーブル水曜会
課題映画:「美女と野獣」
「アニメ版を大幅に超えるものではなく、アニメ版の方が良かったという方もちらほら。逆に実写の方が同じ目線で見られてよい、実写で追加されたベルと野獣のバックボーンの話が良かったといった意見も」
読書会会場には、それぞれの分科会の紹介作品も展示されています。
懇親会のあとはクラブイベント「猫町ナイト」。
ハウス・歌謡曲・ブラックミュージック・80年代ロック・ポストダブステップなどさまざまなジャンルの音楽を猫町倶楽部の主宰と参加者達がDJとしてプレイ。
さっきまで読書会だった会場があっという間にダンスフロアに変貌しました。
途中にはチークタイムも。
猫町ナイトは「フロアから失われたチークタイムを復活する」という主宰・山本多津也の壮大なプロジェクト(?)でもあるのです。
しばらく前に開催されたイベントでしたが、この時の参加者の中からたくさんの方がまた読書会・シネマテーブルに参加してくださり、今の猫町倶楽部の主要メンバーにもなっています。
次回の初心者イベントは2018年5月20日、募集開始しています!
課題本・課題映画は以下の通り。
★名古屋アウトプット勉強会選書
課題本: リンダ・グラットン『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』
★名古屋文学サロン月曜会選書
課題本:宮沢賢治『新編 銀河鉄道の夜』(新潮文庫)
★名古屋藝術部選書
課題本:宮下規久朗『美術の力 表現の原点を辿る』(光文社新書)
★フィロソフィア名古屋選書
課題本:マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)
★猫町UG(アンダーグラウンド)選書
課題本:夢野 乱月『甘美なる隷従』(フランス書院文庫)
★名古屋シネマテーブル水曜会
課題映画:『きみの名前で僕を呼んで』
http://www.bookreading.nekomachi-club.com/side/124
たくさんのビギナーズにお会いできるのを楽しみにしています!
文・写真:名古屋猫町倶楽部サポーター