扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2018年3月25日 受付開始16:00 読書会 16:30~18:30
  • 第98回 東京文学サロン月曜会「フォークナー短編集」

どうも!レポーターのiKenです。


今回は3月25日(日)に代官山chano-maで開催された第98回東京月曜会「フォークナー短編集」のレポートをしたいと思います。

うしろに黒子の手が見えるのは気のせいです。

 

東京でも桜が開花して最初の週末。16時を過ぎたあたりから参加者が続々と会場に集まりだしました。

とても暖かく絶好のお花見日和の陽気だったので、花見をしてから読書会に参加した方もいらしかたかもしれません。

月曜会では毎回その会に応じたドレスコードが設定されております。今回のテーマは「アメリカ」。アメカジや星条旗のワンポイントでキメてくる参加者が多く見受けられました。

今回から読書会でのドリンクがセルフのフリードリンクとなり、嬉しいおかわり自由になったことで多くの参加者から喜びの声が聞こえました。これなら白熱した読書会で喉がカラカラになっても、好きなときに喉を潤すことができますね。


参加者の受付も一通り終わり16時30分。いよいよ、月曜会のはじまりです。

司会からはオープニングで大きく分けて3つの重要事項が伝えられます。

・当日の簡単なスケジュール

・会場の注意点

・「他人の意見を否定しない」という猫町倶楽部唯一のルールです。

ちなみに他人の意見を否定することは禁止されていますが、作者や課題本の否定はOKです。

 

こうして16時40分過ぎ、読書会の本編がスタート。


猫町倶楽部で選出される課題本は気軽に読めるエンタメ小説が選ばれるようなことはあまりありません。一癖も二癖もあるような一筋縄ではいかない課題本が選ばれることが多々あり、読了するのに非常に苦労することが多いと言われます。

 

実際に今回も読書会を通じて「読みにくかった」「意味がわからない」といった声が多く聞こえました。

しかしながら、そういった読みにくく、わからない部分が多かった本の方が読書会が盛り上がるのが読書会。

読書というモノは不思議なもので読む人によって「わからなかった」ところは違うものなようです。そのため、読書会を通じてお互いのわからなかった所を上手く補完できて結果として話が白熱するというのが読書会の面白いところだと思います。


今回課題本となったフォークナー自体が、あまり起きたことを明確に記さないでストーリーを進める作者であることもあり、逆にそれがフォークナーを読む上での楽しみ方の一つになっているという声がフォークナーファンの参加者から聞こえました。

難しいかなと不安だった読書会もなんだかんだあっという間に2時間が経過しました。

読書会本編が終了してから、各テーブルでベストドレッサーの選出を行います。

各テーブルで各々のドレスコードのこだわりをプレゼンしてから投票制で選出。


 



今回のベストドレッサーはこちらの10名。

13名に見えた方は疲れているので休んだ方がいいでしょう。

ジーンズでキメてきた方やアメコミのヒーローを意識してきた方などいるなかで

私レポーター兼当日の司会を担当したiKenもベストドレッサーに選んで頂けました。

コンセプトはアメリカ大統領に憧れる少年です。

 

これで読書会の第一部は終了。

読書会のみの参加で申し込んだ方々はこれで終了ですが、月曜会では同じ会場で二次会としての懇親会を行います。また、当日読書会のみの参加のつもりで出席したものの楽しくなってしまって帰りたくなくなった人もドタ参することができるのもありがたいですね。

 

懇親会ではフォークナーの話の続きをしているテーブルもあれば、全く関係ないマンガや映画の話をしているテーブルなど様々。読書会に参加する人がいつも文学の話ばかりしていると思ったら大間違い。意外と文学以外の話をしたい人が大勢だったりもします。


大盛り上がりの懇親会も中盤に差し掛かったところで、東京月曜会では久しぶりにテーマトークテーブルが復活。テーマトークテーブル、通称TTTでは特定のトークテーマで設定されたテーブルに有志で集まるというもの。今回のテーマは「フォークナー話したりん」と「エア花見」

前者はともかく、後者は一体何がしたいのか。

「フォークナー話したりん」では読書会のテーブルでは語り尽くせなかったフォークナーファンたちが続々とあつまり、より深いフォークナー論で盛り上がっておりました。



一方、「エア花見」



 

桜のディスプレイがあるわけでもなく花見らしいところと言えばお座敷席で座って酒を飲んでいるだけ。これはただの飲み会ではないのか。しかし想像力豊かな猫町メンバーは桜の種類から、木の本数、咲き具合まで想像を共有してエア花見を楽しんでおりました。

 

フォークナーファンだけでなく、ただの酒好きも集まる猫町倶楽部の読書会。



 

有志で行った3次会では本物の桜をみることが出来ました。

次回は4月22日(日) 田中小実昌「ポロポロ」

サポーター一同、参加をお待ちしております。



写真:やまちゃん、ハルアキ 文責:iKen

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