猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2018年4月18日(水)
- 月曜会名古屋会場 チャールズ・ブコウスキー『パルプ』
4月18日晴れ。風もなく、煙がきれいに昇っていく絶好のパイプ日和。お酒とたばこは二十歳になってからですが、読書会はどなたでも参加できます。いかがですか? 今回は39名(うち初参加者6名)にご参加いただきました。会場は路上禁煙禁止区域になっている名古屋駅から徒歩10分ぐらいの喫茶店KAKO。
今月の藤ヶ丘会場のイベントと同じく柴田元幸さんの翻訳で読みやすく、面白く、課題本にしては短めな(レポーターの主観です)本の感想を言うのは難しいと思いますが、今回の読書会はどうだったのでしょうか。
<Aテーブル>
・ブコウスキーは詩が有名。だから、全体として支離滅裂でも、一文一文が面白いので読める。
・これを73才で書いたのがすごい!自分の生き様を書いたのでは?
・主人公、最初は酷い男だと思ったけど、だんだんチャーミングにみえてきた。なんだかんだで女性のモテモテなのも頷ける。
・途中から母性をくすぐられた。
・ツッコミどころしかない本。途中迄ツッコミながら読んでいたが、諦めた。
・よくわからないけど、映画にしたら面白そう。
女性から好意的な意見が結構見られます。次のトレンドにダメンズが来るんでしょうか・・・。レポーターとしてはそうでないことを祈っていますが・・・。
<Bテーブル>
・読み終わっても残るものがなかった。
・読んで良かった。教養主義になると駄目だ。
・最後の死に方はカフカの「審判」みたいだ。
・主人公は死に場所を探しているが、死に場所は外ではなく自分の中にあった。
こちらのテーブルでは哲学的な意見に。そういえば、猫町の分科会にフィロソフィアっていうのがあります。哲学って難しいけど、分科会の人がわかりやすく教えてくれたなあ・・・
(注 あくまでレポーターの主観で、CMとかステマではありません。)
<Cテーブル>
・意味を読み取れせるんじゃなくて、あえて意味がないように書いているのでは。
・共感はしないが遠くにいる気がしない。
・鳥が寿命を持って行った?手塚治虫の火の鳥みたいな・・・。
・探偵ものと聞いていたから、フィリップマーローみたいなものを想像していたけど全然違った。
こちらは違う作品との対比の考察。そのほかの意見として、この作品がいいなって思ったら映画の「パルプフィクション」をおすすめされました。映画と言ったら猫町でもシネマテーブルがあったなあ・・・(注 長いので略)
<Dテーブル>
・作者が「パルプ」とタイトルをつけた通り、長く読み継がれることをむしろ望んでいないのでは。新しいスタイルとしてのブコウスキーの回答。
・作者のコンプレックス(孤独な生い立ちや容姿など)が、主人公に反映されているように思う。
・文中のグラスを「バン」と置く音が気になった。この音を境として、現実世界と酩酊状態の空想とが行き来しているように感じた。
・作者は詩を書いていたので、随所に気になる一文が散りばめられている。原文で読むと、韻の踏み方などよりリズム感を感じられるのかもしれない。
・関西育ちの自分からすると、柴田さんの東京弁の訳文もあり、作中の会話のやり取りが落語のように読めた。
詩かどうかわかんないですが、相田みつおの「人間だもの」って言葉が好きです。
<Eテーブル>
・主人公の雰囲気が、場外馬券売り場にいるおじさんの何とも言えない雰囲気に近い
・探偵小説というよりハードボイルド小説ぽい。そもそも、探偵小説に超常現象はご法度だよね!
・元気がない時に読みたい本。こんな悪い状況でクズな人生でもなんやかんや生きてる主人公を見て元気になる
・主人公は破天荒な割に受け身
このテーブルでは厳しめな意見が見られました。受け身でもいいじゃないの~
ダメよ、ダメダメ!(さすがに古いですね・・・。)
これも筆者の主観ですが、いろいろとハードルが高めな本を読み切ってくる味がある読者の感想は多種多様ですね。そして、それぞれを受け入れる分科会も色々あります。気になったら行ってみませんか?
ベストドレッサーはこんな感じ!
テーマはお酒で、昭和スタイルなネクタイを頭に巻いたあんちゃんからインスタ映えしそうなカラフルな女の子、シブいオジサマまで。(注 KAKOでは全員お酒は飲んでいません。念のため)
このベストドレッサーも月曜会の魅力の一つです。
今ならベストドレッサーを取ると猫町でしかもらえないおしゃれで素敵で読書がはかどるしおりがもらえますよ!
おしゃれに自信のあるあなた!
いつ読書会に行くの?
・・・
今でしょ!(注 次の読書会は5月9日です。)
そして二次会会場は定番のどてカボチャ。
明日も平日ですが、平常運転で盛り上がっています。
盛況なまま日付が変わって魔法が解ける前に解散となりました。
かぼちゃなだけに・・・。
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文責:手乗りきんかちょう
写真:たくま
名古屋月曜会第10期サポーター