猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2018年7月22日(日) 読書会16:30-19:00・懇親会19:00-21:00
- 東京文学サロン月曜会 第2会場「駒井組」 第9回定例会 ミヒャエル・エンデ「モモ」
最高気温35.6度。
アスファルトも溶けてしまいそうな灼熱の銀座。
本日は、おなじみモンスーンカフェ銀座に47名の参加者の皆さんにお集まりいただきました。課題本はミヒャエル・エンデ「モモ」です。まさに児童文学の金字塔。
作中に登場するカメのカシオペイアも参加します。
16:00受付開始時刻です。
カシオペイアが、受付カウンターの上で皆さんをお迎えします。(見えますか?)
会場に到着した方からテーブルに着席していきます。
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定刻の16:30になりました。始まりますよ。
まずは猫町倶楽部主催のタツヤさんから開会の挨拶です。
そして司会者から、読書会のタイムスケジュールや注意点をご案内します。
この個性的なピンクの浴衣のサポーターが本日の司会者です。
(サポーターとは、猫町倶楽部を運営するボランティアスタッフです。)
続いて、選書を担当された光文社古典新訳文庫の創刊編集長の駒井さんから、選書理由をお話しいただきます。
日本では1976年に刊行され、本国ドイツに次ぐ異例の売り上げを誇る本作。なぜドイツと日本でこれほどまで多くの人に読まれるのかという視点から始まり、著者ミヒャエル・エンデが影響を受けた作家や、本作の時代的背景を掘り下げていきます。
皆さん、真剣な表情で聞き入っています。
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駒井さんからの選書理由紹介の後は、いよいよ各テーブルで読書会。
・・・とその前に、猫町倶楽部のルールを紹介します。
【他人の意見を否定しないこと】
課題本さえ読了すれば、誰でも参加できるのが猫町倶楽部の良いところ。
皆さんが楽しく語り合うための、たったひとつの大切なお約束です。
それでは読書会の始まりです。
子供の頃に何度も読んだという方も、今回初めて読んだという方も、一緒にテーブルを囲みます。
ドイツでモモが刊行されたのは1973年。
42年の時を経た現在においても、私たちの心を打つのは何故でしょうか。
人生の節目になんども読み返したという参加者も多かったようです。読み返す年齢によって、自分と作品とがシンクロする箇所が変わってくるのも、名作ならではの体験です。駒井さんからも「最初の1回で分からなくても良い。読み返したときに分かれば良いし、何度読み返しても分からないままでも良い。ずっと考えていくことこそが大切。」という素敵な言葉がありました。
時間どろぼうとの戦いという側面から、ともすれば「近代文明への批判」が焦点となりがちな本作ですが、描写の確かさ、ディテールの面白さ、といった文学としての大きな魅力も備えています。
子どもたちが航海にでる作中作や、町の人たちの生き生きとしたエピソード、更には挿絵や装丁、章ごとのタイトルなど、様々な切り口で会話がはずみます。
自分で読書をするだけではなかなか気づけないような新たな視点を得られるのも、読書会の楽しみのひとつではないでしょうか。
2時間に及ぶ読書会も、あっという間に終わってしまいました。
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さて、読書会の最後はベストドレッサー賞の発表です。
本日のドレスコードは「桃色または灰色」もしくは「スマートカジュアル」です。
各テーブルから選出されたベストドレッサーさんが、今日のコーディネートのポイントを紹介します。幾何学模様の入った桃色のワンピースでモモの世界観をあらわした方から、『灰色のブラウスに桃色のスカートをあわせたスマートカジュアル』でドレスコードをコンプリートしてきた方、なんと小物まで全て桃色という気合の入った方(でも、いつもどおりの格好だそうです!)、作中に出てくる「時間の花」をイメージした花柄シャツがお似合いの方、粋な夏着物のスマートカジュアル、そして謎のマントの灰色の男まで。
ベストドレッサーさんには、副賞として猫町倶楽部特製のしおりと、駒井さん選書の光文社古典新訳文庫が贈呈されました。
みんなで仲良く本を選びます。ベストドレッサーだけの至福の時間です。
ベストドレッサーさんで記念撮影。おめでとうございます!
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さて、お待ちかねの懇親会です。
さっそくテーブルごとに乾杯! いい笑顔!!!
こちらも乾杯!! みんな今日はありがとう~~~~!!!
アジアテイストのご飯を楽しみながら。
引き続き課題本の話題で盛り上がるテーブルもあれば、旅行や音楽といった趣味の話、最近読んだ本の話など話題は尽きません。
最後は、テーブルからテーブルへ会話が広がり、大盛況のうちに閉会となりました。
まだまだ話足りない、飲み足りないという方は三次会へと繰り出します。
皆さん、終電にはちゃんと間に合いましたか?
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さて、次回の開催は9月17日(月)敬老の日です。
課題本はレイラ・スリマニ著「ヌヌ 完璧なベビーシッター」です。
2016年フランスのゴンクール賞を受賞し、世界38カ国で刊行の話題作とのこと。
ご参加を心よりお待ちしております!
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ここで本日のおまけです。
懇親会にて「カシオペイアとわたし」というテーマで、写真を撮らせてもらいました。突然のお願いにも関わらず、皆さん楽しみながらポーズをとっています。本当に最高です。ありがとうございました。
カシオペイアもお疲れさま・・・・・!
オ ワ リ
記:あいこ 写真:真珠、マッチュ