猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2018年7月27日 読書会19時15分~ 懇親会21時25分~
- 第140回 名古屋アウトプット勉強会「フェルマーの最終定理」
2018年7月27日(金)、台風12号が近づく中、ウインクあいちにて第140回名古屋アウトプット勉強会が開催されました。
今回の課題本はサイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」。
数学界最大の難問と言われたフェルマーの最終定理が証明されるまでのエピソードについて、証明を行ったアンドリュー・ワイルズを中心に多くの数学者たちの人間ドラマを描いたノンフィクション作品です。
今回もたいへんご好評いただき、当初想定よりも多くの方に申し込みいただいたため、募集枠を拡大し約70名での開催となりました。
名古屋アウトプット勉強会リーダーのHIROKOさんの開会の挨拶後、アウトプット開始です。
テーブルごとの司会進行役であるファシリテーターを、名古屋アウトプット勉強会では毎回「くじ」で決めています。
くじには数字が書かれており、今回は課題図書にちなみ「完全数」を引いた方にファシリテーターをお願いしました。
なお、完全数とは約数の和がその数自身と同じになる数(6、28、496、8128 ・・・)です。
(もっと詳しく知りたい方は「フェルマーの最終定理」を読んでみてください!)
ワイルズの数学への取り組みと成功の物語がドラマチックに描かれた今回の課題本、各テーブルではどのようなアウトプットが生まれたのでしょうか?
・アウトプット勉強会の課題本も、同様に発想が繋がることもある。
・数学は苦手だが、今回の課題本は文学的な内容だったのでスラスラ読めた。アウトプット勉強会の課題本の中でも歴代最高に面白かった。
・ワイルズはフェルマーの最終定理を証明するという信念・覚悟が成功につながったのだと感じる。
・数学の証明は、どこまでやったらいいのかという底知れなさを感じる。
・好きなことを突き詰める精神力と周りのサポートに感動した。
・数学は共通言語。言葉の壁を越えられるので芸術と同じではないか。
・数学は美しい!
・学生の時にこの本を読んでいたら、数学との接し方が変わっていたかもしれない。
・人物の描き方が上手い。また、登場人物それぞれが1冊の本を書けるくらいのエピソードを持っている。
・7年もの間一つの研究を続けられるような、そんな夢中になれるものが見つけられるのは羨ましい。
・ピタゴラスは宇宙のすべては数の法則に従うと説いた。人工知能を人間に近づける試みもピタゴラスの思想に沿っているのではないか。
・女性の迫害の歴史が胸に刺さった。彼女たちのおかげで今女性でも問題なく数学が勉強できているのかもしれない。
・高校の数学の授業でこの本を取り上げてもらっていたら、もっと数学を勉強しようと思ったかもしれない。
・ワイルズのようにこれだけ一心不乱に打ち込める夢が見つかる人は稀だと思う。羨ましい。
・数学に日本人が関わっていて、世界的にその業績が認められているのが嬉しい。
・ガロアが死んでしまったのは残念だった。彼が生きていれば数学はもっと前進していただろうに。
また、テーブルによっては「フェルマー本人はフェルマーの最終定理を本当に解いたのか?」という議論が起こったテーブルもありました。
フェルマーは本当に解いたのか・・・実はそのことについてアウトプット勉強会は真に驚くべき答えを持っていますが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできません(冗談です。念のため)。
読書会の締めは、恒例の集合写真。
課題本を掲げて、パシャリ!
その後は会場を移し、楽しい懇親会へ。
今回の懇親会会場は「La Boca Centro」さん。
ドリンクも料理も美味しく、雰囲気の良いお店です。
早速、乾杯!
とても暑い日でしたし、読書会でたくさん話したので皆さん喉がカラカラです。
フェルマーの最終定理では、数学者は喫茶室でお茶とクッキーを片手におしゃべりをするエピソードが書かれていましたが、我々アウトプット勉強会ではビールとおつまみを片手に読書トークに花を咲かせます。
懇親会では、読書会に引き続き、数学トークで盛り上がったテーブルもあったようです。
猫町倶楽部の定例会のメインはあくまで読書会ですが、読書会に加え懇親会にも参加することで、友達が増えたり、おすすめの本の話や他の定例会の話が聞けたりと、猫町倶楽部をより楽しむことができると思います。
さて、次回は名古屋アウトプット勉強会では、8月24日(金)にマックス・ヴェーバー著「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で定例会を開催する予定です。ぜひ次回もご参加ください。
今回もとても実り多き読書会であったと思います。
少し長くなりましたが、今回の開催レポートも、「ここで終わりにしたいと思います」。
文/どんたく 写真/Yuki・オプレ