扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

関西文学サロン月曜会[文学]

  • 2018年8月4日(土) 
  • 【第42回関西文学サロン月曜会】浴衣読書会「茶の本」

第42回関西文学サロン月曜会は、毎年恒例の浴衣読書会!

場所は「さかい利晶の杜」で開催されました。
課題本は岡倉覚三(天心)「茶の本」。



さて、この日のドレスコード※は「浴衣」です。この日は参加者全員、浴衣姿での読書会です♪自前の浴衣をお持ちの方だけでなく、会場近くの呉服屋さんでレンタルされた方などなど。
※服装などの装いに一定のテーマや決まりを設定し、会をより楽しくする『遊び』です。 ちなみに、浴衣会以外ではドレスコードはそれほど厳格ではありませんw



ときは1906年、岡倉覚三はボストンの地でこの本を著しました。西洋文明の真っただ中で、日本、ひいては東洋の文化を紹介した「茶の本」。この本を題材に、遥か後年、普段はめったに(?)和装をしない猫町メンバーも、この日はみんなで浴衣。恰好だけでも普段忘れがちな「和」にひたり、会場も「さかい利晶の杜」の茶室で読書会がおこなわれました。



各チームからは岡倉覚三の慧眼・審美眼についての感心や、あらためて日本文化を考えるきっかけになったという感想が上がっていました。参加者の中には、岩波版以外の訳を読んできたという方、「久々の再読です」という方もいらっしゃいました。



「茶の本」原著(THE BOOK OF TEA)は英文で書かれたものであり、内容は茶道のみならず、禅や道教への言及等多岐にわたっています。それゆえ、「難しかった」「もっと理解したい」という声も。



このレポートをお読みになっている方で、まだ読書会に参加したことがない方がいらっしゃれば、ぜひ一度、関西月曜会に遊びにきていただきたいです。



わたし自身、読書会に参加するようになって、一番良かったと思っているのは「いつもと違うことができる」こと。
※この日は、読書会本編前に会場にて「お点前体験」と「千利休茶の湯館」「与謝野晶子記念館」見学がおこなわれました!



意図的に「いつもと違うこと」をすると、そこにはやってみて初めてわかる疑問、興味、楽しさがあります。

こういう刺激ってとても大切だと思います。わくわくしたり、戸惑ったりと、自分の日常から少し逸脱してみるきっかけ。



本を読むことは一人でもできます。ただ、手に取るのは自分が好きな本が多くなりがちです。でも猫町倶楽部の読書会には「課題本」があります。普段読まないような本にもチャレンジする機会になります。これも「いつもと違うことができる」の一つです。



今回の浴衣会は、会場にお茶室があり、希望者はお点前体験にも参加しました。普段と違う装いで、やったことないことに参加・体験してみて、家族や職場以外の人と時間を過ごす。とても刺激的なことです。



「いつもと違うこと」をしてみると・・

慣れない浴衣を着て家を出ようとすると、母が帯の締め方や所作について語りだし、うれしそうにしていたり・・・

職場で「先日、堺の『利晶の杜』ってとこでお点前体験してきてん」と言うと、堺市に住む同僚が「おお、あそこ、ええやろ?」と会話がはずんだり・・・

こんな風に、
「いつもと同じこと」しかしていなかったら、生まれえなかったことが起こります。

ぜひ一度、猫町倶楽部に遊びにきてください。
きっと「いつもと違うこと」が待ってます。

「緊張するなぁ」という方も安心!毎回初参加の方が数名いらっしゃいます。
大歓迎です!!



文章:すっぱまん 写真:カエ、しんさん

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