扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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特別イベント

  • 2018年8月19日(日) 読書会 15:30~17:30 懇親会 18:00~21:00
  • 特別イベント「#猫町倶楽部で課題本にして欲しい」読書会  ブレイディみかこ『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』

2018年8月12日(日)に特別イベント・ブレイディみかこ著『子どもたちの階級闘争』(みすず書房)の読書会が深川東京モダン館で開催されました。


 

 

普段の課題本はタツヤさんが選びますが、今回は初の試みで、ツイッターで投票を行いました。その結果選ばれたのが次郎さん推薦のこの本です!

お盆で帰省している人が多い中、20日間も前には定員60人が埋まりキャンセル待ちが出るほどの人気でした。

この本は英国で保育士として働かれているブレイディみかこさんが、その肌で感じた貧困問題や格差問題、移民問題を端正な文章で綴ったノンフィクションです。第16回新潮ドキュメント賞を受賞しています。


 

 
読書会の中ではもともとブログや書籍などでブレイディさんの文章を読んでいたという方が多くいらっしゃいました。
ドキュメント作品という性格からか、日本や身近な話も話題に登りました。
例えば、小中学生の頃、クラスメイトに外国にバックグラウンドを持つ生徒がいたかどうかや、妻が妊娠されていることと関連して保活の話、日本でもこれほどの貧困があるのかという問いに対して他の参加者がシングルマザーの貧困率は高いし子供の1/6が貧困家庭という話もやく聞く。それから、階層が分かれてしまっていて、違う階層の世界が「見えない」というのがこの本でも描かれていたのではないか、といった応答がありました。

 
他には、イギリスにワーホリに行って体験談。短期でも気軽に雇ってくれた経験から「日本では制服を着た(仕事中の)人は優しいけれど、一般の人はそれほど優しくない」という参加者の意見になるほどと、頷いていたりしました。
 
 
 
また選定者がこの本を選んだ理由としては「猫町倶楽部には様々な分科会があるのだけど、それぞれの定例会で中々取り上げられないような本を、特にジャンルを横断するような本を読書会で扱ってみたかった」、そして「本を読む事で以前の価値観に戻れなくなってしまうような、そんな力のある本で読書会をしてみたかった」とのこと。

次郎さんは、この会最後、「読書は悪いものです。みんなどんどん自分が帰れなくなる『悪い読書』をするといいよ」という挨拶でしめくくりました。


 
今回の「#猫町倶楽部で課題本にして欲しい」は主催者のタツヤさんも楽しめたようで来年も実施してみたいとのこと。年末年始にかけて、また同様のハッシュタグがTwitterで広がっているかもしれませんね。

文、写真: ゆーいち

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