猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2019年2月27日(水) 読書会19:30~21:00 懇親会21:00~
- 第102回 名古屋シネマテーブル水曜会×名古屋文学サロン月曜会コラボ『バーニング 劇場版』
こんにちは、名古屋シネマテーブルサポーターのなおこさんです。
名古屋は暖かい日も多くなってきましたね。
2019年2月27日(水)、102回目のシネマテーブルは、月曜会とシネマテーブルのコラボ企画!
課題映画は韓国の鬼才、イ・チャンドン監督8年ぶりの新作『バーニング 劇場版』です。
今回の参加人数は46名、うち初参加の方は1名いらっしゃいました。
なぜ月曜会とコラボなのかというと、村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を原作としているんですね。
本作品は第71回カンヌ国際映画祭で、国際批評家連盟賞を受賞しました。
シネマテーブルサポーター力作の作品紹介プリントや、フォークナー氏の顔隠し、コラボ企画アンケートの「バーニングを観た人におすすめの村上春樹作品」に加えて、今回は月曜会とシネマテーブルの両方参加してくださった方に「実在ミカン」のプレゼントもありました!
会が始まると、村上春樹ファンの方、原作を読んだ方、TV版も観た方や映画だけ観た方、フォークナーの『納屋を焼く』を読んだ方など、様々な視点から感想が飛び出します。
「ヘミは実在したの?というか全てジョンスの妄想?ファイトクラブみたいな」
「原作が好きなのでこの展開は複雑…」
「ラストシーンはジョンスの創作だと思う」
「ベン、逆に超善人説」
「触れるはずのなかった3人の世界線が触れた瞬間がバーニングの舞台で、それが元に戻っただけ」
「むしろフォークナーが原作じゃない?」
一方こちらは第2会場の様子。
「スティーブ・ユアン(ベン役)がかっこいい。もう仕方ない。」
「ポルシェかよ」
「ベンに勝てるところが何一つない主人公の劣等感」
「現代の韓国の社会問題をふんだんに取り入れた物語に仕上がっている」
「存在の不確かさや儚さを美しく表すモチーフが多いね」
人によって解釈の分かれる作品ながら、どんな解釈に対しても根拠が描かれている、しかし示唆するだけで確証が何もない。
というのがある程度共通の感想となったようです。
他にもビニールハウスの意味やグレートハンガーについて、服を脱ぐことに対する意味やキリスト教との関連性など、様々な考察が飛び交う会となりました。
そして各会場、ベストドレッサーの発表です!!
今回のテーマは「ダンス」!!自由な発想でご参加いただきました。みなさん素敵ですね〜!
さて、定例会は21時で一区切り。第2会場のエレファントネストにて、懇親会へ突入です。
懇親会では毎回、ひとつの映画をテーマにお話をする「話題映画テーブル」を設定しています。
今回のテーマは『女王陛下のお気に入り』。
アカデミー賞受賞作だけあって、多くの方に参加していただきました。
「3人の女優の演技がすごい!」「衣装もすごい!ひたすら美しい!」
「英王室をこれだけ皮肉たっぷりに描けるのはヨルゴス・ランティモス監督がギリシャ人だから!」
等々、みなさん高評価だったようです。
そして忘れてはいけません、今回は月曜会とのコラボ企画。
「村上春樹テーブル」もご用意しました!
「今、村上春樹の作品を読むなら何だろうね」「村上春樹とはどんな作家なのか」
「何で猫町倶楽部に参加しようと思ったの?」
と、盛り上がっていました。
◾️今回の関連映画はこちら!
『アシュラ』
『ベテラン』
『哭声/コクソン』
『テセウスの船』
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
『羊をめぐる冒険』『風の歌を聴け』
『華麗なるギャツビー』
『ファイト・クラブ』
◼︎バーニング劇場版を観た人におすすめの村上春樹作品はこちら!
第1位
・世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド
第2位
・風の歌を聴け
第3位
・中国行きのスロウ・ボート
・国境の南太陽の西
・海辺のカフカ
その他にもたくさんの作品を挙げていただきました。
村上春樹作品では、よく”井戸”が出てくるのだそうです。
『バーニング 劇場版』の井戸を探すエピソードは、何を意味しているのだろう?・・・という話から、おすすめ作品に繋がっているようです。
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さて、次回の定例会課題映画は本年度アカデミー賞作品賞を受賞した『グリーンブック』!!
3月27日(水)19:30〜伏見にて開催いたします。
猫町倶楽部公式サイトにて、申し込み開始してますよ〜!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://www.bookreading.nekomachi-club.com/schedule/66177
それでは、来月も皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
みんなで映画の話をいたしましょう。
文章:なおこさん
撮影:名古屋月曜会/シネマテーブルサポーター