猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2019年11月22日(金)
- 月曜会藤が丘本店 太宰治『人間失格』
11月の藤が丘本店定例会は60名が参加し、初参加は8名でした。
今回の課題本は太宰治「人間失格」。太宰文学の代表作品です。再読された方も多かったのではないでしょうか。
さっそく各テーブルの様子を覗いてみましょう。
・物語として面白い。文章がうまいし、感情表現も分かりやすく読みやすい。
・悲劇or喜劇、アントニムorシノニムの遊びはその人の価値観や思考の癖が分かって面白い。
「読みやすい綺麗な文章で書かれている」というご意見は多数あがっていたようです。
・道化のありように共感する。学生時代に似た体験をした。
・中二の時に読んだ。その時大人ってこんな事するんだと思った。
・依存症と堕落的な生活に共感する面があり、気分が落ち込んだ。
・立派な家に生まれているのに、葉蔵は期待されていない。体が弱い、物事をやり遂げることができないなど、男として失格の烙印を押されている。彼が酒や女や薬に逃げることは、人間として生きられない自分を罰しているのではないか。
・葉蔵を太宰に重ねて見てしまうが、重ねて見ることで完成する作品だと思う。
・「個人が世間」など名言も多い。また、泣いている女性には甘いものをあげると泣き止む、といったユーモアも随所にあり全体的に明るい話ではないが読み易い。
・「サービスによって他人と繋がっている」という表現から、他人の評価によって自己肯定感を得ていると感じた。
今回のドレスコードは「人間」。ベストドレッサーに選ばれたのはこちらの皆さんです。
小物で工夫されている方もいらっしゃいました。
今日の一曲はジャンゴ・ラインハルトの「Minor Swing」。ジャンゴ・ラインハルトは太宰とは一歳違い。ジプシー出身のアーティスト。技巧的なギターが特徴的な曲です。
読書会の後は、近くの居酒屋さんで懇親会。
読書会で話し足りなかった人たちは、ここでも課題本の話をしていました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、気が付けば終電の時間になっていたのでした。
このような感じで、和気あいあいと読書会を行っています。はじめての方も気軽にお越しくださいね。
文:菜々子
写真:ゆき
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