扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2014年3月21日(金) 
  • 第76回 夢野久作「少女地獄」読書会【藤が丘会場】

名古屋文学サロン月曜会、3月定例会の課題本は夢野久作『少女地獄』。

年度末の忙しい時期にもかかわらず、藤が丘会場・名古屋会場ともに満員となる人気でした。

 

祝日開催の藤が丘会場。

JAZZ茶房 靑猫に約70名が集結! 男女比はおよそ4:6でした。


 


『少女地獄』は3つの作品を収めた短編集。

人気を集めた第1編『何んでも無い』を中心に、会は進みます。

登場人物の姫草ユリ子は、虚言癖で周囲を混乱させる困った少女です。

「ユリ子みたいな人、たまにいる~」

「なんでユリ子は自殺したのかな?」

「一人称だと、何がうそで真実なのか、本当にはわからなくない?」

「うそには自分を守るものと、他人を傷つけるものがあるよね」

などなど、話は尽きません。


 


課題本が最初に刊行されたのは昭和11年。

『25,6の年増』『今年40の姥桜』など、時代を感じさせる年齢表現も話題に上りました。

「姥桜だなんて、失礼ね!」

「俺はもうじじいなのか……」

憤慨する女に、落胆する男。感想はさまざまです。




「この作品、桜庭一樹に似てる」

「京極夏彦は夢野久作の直系だと思う」

という意見も。読書会をきっかけに、読みたい本がますます増えます。

 

今回のドレスコードは「うそつき」でした。

色でも物でもない抽象的なお題に、頭を悩ませた方も多かったようです。

その分、多彩な発想の「うそつき」が揃いました。

 

読書会の最後には、8つのグループから1名ずつベストドレッサーを選出します。

ベストドレッサーには、特製しおりをプレゼント。

 


靑猫に白衣の天使が舞い降りた!? 実は、姫草ユリ子も看護師なんです。


こちらは時事ネタ。割烹着がとても似合っています。


うそつきは泥棒の始まり、という諺もありましたね。

泥棒の犯行予告!?

「ベストドレッサー、いただきました!」

 

読書会のあとは課題本をイメージした靑猫マスターの1曲。

この日はMichael Franksの“Double Talk”。直訳すると「二枚舌」です。

 


ユリ子にちなんだ百合のテーブル札


『火星の女』作中の新聞記事を作ってデザインした、ドリンクチケット。

ともに、サポーターの手作りです。

 

読書会に続いて、近くのイタリアンレストランで懇親会。


ドレスコードや課題本の内容にとどまらず、読書会では語りきれないことをたっぷり話せます。


 

 


うそつきだらけの中、「私はあくまで正直」!

 

懇親会が終わっても、まだまだ話し足りない!

ということで、mixiの「話したりん!」トピックで引き続き盛り上がりました。http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2226186&id=75856547

 

SNSの良さは、会場も日程も越えて感想を共有できたり、読書会のない期間もメンバー同士でコミュニケーションできたりするところです。

HPからだけでも参加できますが、継続参加するならmixi登録をオススメします。

(第6期サポーター   かずいち)

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