扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2014年8月3日 
  • 第55回 浴衣読書会 谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」

今回は毎年恒例の浴衣読書会です。会場はなんと東京国立博物館にある九条館と応挙館をお借りして行いました。課題本との相性がばっちりで話も自然と盛りあがりました!



写真の建物は応挙館で、寛永2年(1742)に名古屋郊外の明眼院の書院として建てられ昭和8年(1933)に寄贈されたそうです。室内に描かれている墨画は円山応挙が揮毫したもので、広さとしては十八畳二室の43坪になるとのこと。

九条館も同じように昭和9年(1934)に九条氏より寄贈されたものを移築したもので、こちらの広さは十畳二室の44坪だそうです。



会場設営前の状態です。物が無いのでとても広い印象を受けますね。



サポーターも着付けを終わり次第集合し会場設営を行いました。写真は一息ついてお弁当を食べながらサポーターミーティングをしている風景です。



今回も各班の進行役の皆さんに30分程前に集合して頂き、読書会でのどのような話題が盛り上がりそうかなどを共有しました。



ということでいよいよ開場時間です。場所は東京国立博物館西門から入った奥にあり、また会場も2箇所となっていたので西門から誘導を行いました。



受付風景ですがなんだか落ち着きますね。



主催者の挨拶のあとさっそく読書会の開始です!



狩野派による著色山水図を背にして陰翳礼讃を語り合います。



ところで今回は班の名前をいろはほへとにしましたが、皆さんはどこまで覚えているでしょうか!?

いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす



それからお茶菓子は上野ということで岡埜栄泉総本家の『台東くんパンダ饅頭』にしてみました!



後半になると廊下側に席を移し涼をとる班も出てきましたが、このように臨機応変に対応できるのは日本家屋の素敵な部分ですよね。



読書会のあとはベスト・ドレッサーの発表です。こちらの方は猫柄の帯。



花柄の中にさらに花が描かれています。



こちらの方は手提げがふろしきでした。



和装ならではでしょうか。祖母や母から受け継いだという人や、学生のころに自分で縫った人などそれぞれに物語があったのが印象的でした。



ベストドレッサー発表のあとは撮影タイムです。まずは応挙館をバックに全体集合写真。



こちらは女性陣。色鮮やかですね。



男性陣は紺色が多かったでしょうか。



最後はベストドレッサーの皆さんを左からグラデーションにしてパチリ。おめでとうございます!



三々五々に写真を撮った後は、みんなで上野公園をぞろぞろ歩いて涼しい懇親会会場へ。本日は大変お暑い中お疲れ様でした!

如何だったでしょうか?

お昼過ぎからの開催でしたがとてものんびりした時間を過ごせたのではないでしょうか。事前に懸念されていた暑さも個人的には思った程でもなく、むしろ風の気持ち良さを体感できてとても良かったです。普段とは違った環境で本を読み話し合うというのも楽しいものですね。

次回開催は8月31日(日)になります。課題本は三島由紀夫の『真夏の死』です。どのような話が展開されるのかこちらも楽しみですね。

それではまた次回お会いしましょう!

記:もののふ 写真:さき びっくぼ もののふ

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