扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2014年8月31日 
  • 第56回 三島由紀夫 「真夏の死」

8月の最終日、三島由紀夫の「真夏の死」で東京文学サロン 月曜会が行われました。

「三島由紀夫が大好きです!」という方から「普段はあまり小説を読みませんが…」という方まで、一冊の同じ本を読んだ人たちが代官山のカフェに集まります。



ドレスコードはリゾートファッション。会場はいつにも増して華やかな雰囲気。



7人ほどの班に分かれて読書会開始です。

お茶とお菓子も毎回の楽しみ。今回のお菓子はバナナケーキでした。



何かもう少し書かれ足りない気がする、という感想は共通していても、じゃあ何が足りないのか、には読み方の違いが現れます。



11の話からなる短編集ですがやはり表題作の「真夏の死」についての話題が多かった印象でしょうか。

こんなに苦しいのに発狂「できない」という問題の掘り下げや、悲しみの受け入れ方について、
「翼」で象徴されるものや「サーカス」の描写で気づいたことなどを語り合います。



「離宮の松」からディズニーアニメのアナと雪の女王の話になったり、
「雨の中の噴水」のような状況になったらどうするか、の答えに「いったい今までどんな恋愛を!?」と騒然としたり。



「なんかもう全てが同性愛の話に読めます」という告白がされたり、
例の「ぬげばいいんでしょ、ね、ぬげばいいんでしょ」という台詞がどんなトーンで言われたのかの朗読大会になったり。

同じ本を読んでいても班ごとにまったく違う話題になります。まさに一期一会。

他の班の話題も知りたい!という方はぜひmixiの月曜会コミュニティに参加して
話し足りんトピックをチェックしてみてください。

そして読書会の締めくくりはベストドレッサーの選出です。
各自が今日のドレスコードのポイントを説明。
さりげなく深い意味を込めるのが上手い方も多く、説明を聞いた人たちがどよめくこともしばしば。



2班で一人ずつ選ばれた今回のベストドレッサーの方々はこちら。



後ろに海や森が見えそうな正統派リゾートスタイルの人、
虫取り網と虫かご、しかも中には蒸しパンを入れて「葡萄パンのほうがよかったですかね?」と課題本ギャグを飛ばす人、
どちらもありなのが猫町ドレスコードです!

読書会後の懇親会ではごはんを食べながら席も話題もさらに自由に盛り上がります。
懇親会からはお酒も飲めますよ♪



好きな作品について語れてよかった、好きだという人の読み方を知れてよかった、とそれぞれ楽しんでいただけたようです。

幅広い話題の中で意外な共通の趣味が発覚したり、おすすめの本を紹介しあったり、どんどん世界が広がっていくのも猫町の楽しいところです。



まだまだ話し足りません!

次回の開催は9月28日(日)、課題本はミラン・クンデラ「存在の耐えられない軽さ」の予定です。

こちらも皆で話すのが面白そうな本ですね。

詳細は開催スケジュールでご確認ください。

記:芙 写真:耳ラッパ・yoji

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