猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2015年2月1日(日)
- 【恵文社コラボ】第1回関西文学サロン月曜会 谷崎潤一郎「春琴抄」
ついに、ついに、この日が訪れました!
関西メンバー一同心待ちにしていた月曜会!しかもなんと会場はあの本好きの聖地・恵文社!
申し込み開始から1週間程度で満員御礼で募集終了となりました。これは皆さんの期待を感じますね~。
30分ほど早くお越し頂いてのファシリミーティング。皆様いつもご協力頂きありがとうございます!
是非ファシリやってみたいという方ご連絡お待ちしております^^
記念すべき第一回目の課題本は、2015年が没後50年ということで何かと話題の谷崎潤一郎『春琴抄』。
春琴と佐助の純愛物語…と言い切ってしまうには、なかなか一般的には理解がし難い関係性に、
皆様議論が盛り上がったようです。
春琴の強気さや攻撃性は、弱さの裏返しなのではないか?
佐助は春琴の実物を愛していたわけではなく、佐助が妄想する春琴を愛していたのではないか?
二人の関係は純愛ではなくて、サド・マゾ的な依存関係に過ぎないのではないか?
春琴の子供に対する愛着の無さが気になったが、
そもそも春琴は子供が何故産まれるかもどういった存在であるかも理解していなかったのではないか?
読書の仕方は十人十色。参加者の数だけ読み方がある。
他の参加者の意見を聞くと、読書が何倍も面白くなる。だから読書会って面白いんですよね。
句読点が極端に少ない文体に最初は抵抗感が少しあった方も沢山いらっしゃったようですが、
慣れてしまうと、とても知的で理的で、文章の内容自体は性的な表現もたくさんあったのに、
美しい文章にまとめあげている、谷崎潤一郎の筆力は感嘆せざるを得ません。
愛の話としてとらえがちですが、春琴を芸術の神(ミューズ)ととらえて、
谷崎は芸術を極めることの難しさや過酷さを表現したかったのでは、という意見もありました。
なるほど!
今回は春琴抄にちなんで、ドレスコードはアイウェア。
各テーブルで選出したベストドレッサーで記念撮影☆
春琴の生きた時代の盲目の方にちなんだスタイルでいらした方や
手作りのレースのアイウェアでいらした方、あえてアイを頭につけちゃったり、
眼鏡を指にはめちゃったり、皆様とってもおしゃれです。
そして、同会場でそのまま懇親会です。
引き続き、春琴抄の話で盛り上がったり、
おススメの本を聞いたり、みなさまとっても楽しそう!
猫町倶楽部の参加者は芸術・文化方面に詳しい方もたくさんいるので、
気になっていることの球を投げれば、必ず誰かが返してくれるのも嬉しいところ♪
猫町倶楽部は東京・名古屋・関西の3拠点を中心として現在活動しているのですが、
今回は名古屋からも沢山の参加者の方がいらっしゃったので、名古屋・関西の交流も深りました。
猫町倶楽部は、初めて行っても、久しぶりに行っても、毎回行っても、みんながほんわか楽しめて笑顔で帰っていける、そういった活動を目指しております。
毎回初参加者の方も1~2割程度いらっしゃいますので、お気軽にお越しくださいね。
次回は3月7日(土)アゴタ・クリストフ自伝『文盲』です。
今後、関西月曜会では、タツヤさんの選書と恵文社さん選書と交互に開催していく予定ですが、
こちらが初恵文社さんの選書になります。
こちら既にかなり申込が沢山いらっしゃるので、皆様早めのお申込みお願いします!
(文:のんこ 写真:すっぱまん)