猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2015年8月1日(土)
- トリコ組 猫町BL読書会(男子禁制) 中村明日美子「同級生」
8月1日(土)将来的には国民の休日になるであろうやおいの日に記念すべき第一回トリコ組が開催されました。
トリコ組というのは、名古屋在住の作家・吉川トリコが有志を集めてBL読書会をしようと目論んでいたところ、「だったら猫町でやりましょう」とそれを聞きつけた代表が名乗り出て、トントン拍子に企画された特別イベントです。
会場は名古屋藤が丘にある「JAZZ茶房青猫」。
よく晴れた夏の日にぴったりの、真っ青なポスターで淑女のみなさんをお出迎え。
今回の課題本は、BL界において絶大な人気を誇る中村明日美子さんの『同級生』です。
いずれは『風と木の詩』や『トーマの心臓』と並べて語られる歴史に残る名作なのではないのでしょうか。2008年に単行本が発売され、ゆるりとシリーズが続いている今作ですが、もはやクラシックの佇まい!
参加者42名中、猫町初参加という方が14名。
男子禁制ということで、会場中どこをみわたしても女子! 女子! 女子! 壮観です。
「BLを読むのはこれがはじめて」「特にBLが好きというわけではないのだけれど興味を惹かれて」「ずっとお休みしてたけどひさしぶりに読みました」という方から、「『同級生』で検索をかけたらたまたまこの会を見つけた」という熱心な明日美子先生ファンの方、創世記からずっぷりどっぷり三十年来のBL愛好者の方まで、さまざまなBL読書歴を持つ参加者たちによる読書会スタートです。
「男女では置き換えられない関係性にぐっとくる」
「説明的なコマや台詞がなく、表情やちょっとした仕草、なにげない日常会話などからキャラクターの心情が読み取れる」
「最初はただの少女漫画じゃないかと思ったけど、カップル両者の気持ちがこんなに描かれているのはBLならでは」
「普段はもっとハードなBLを読んでいるので、あまりにさわやかで汚れきった己に気づいた」
「男女だと純粋な気持ちだけではいられないからこそ、男性同士の恋愛に憧れるのでは?」
「あんまりいいイメージがなかったけど、これを読んでBLのイメージが変わった」
「ハラセン! ハラセン!」
「ハラセンは受! 圧倒的な受!」
「もはや総受けといっても過言ではない」
「うむ、悪くない……」
(会話は写真の人物とは関係ありません。彼女たちの名誉のために誓ってほんとうです!!!)
萌え話から、巧みな表現技法について、ジェンダー論や個人の恋愛観まで、多岐にわたる意見が飛び交います。
萌えあがりすぎてやたらと悲鳴が飛び出すテーブル、それとは対照的に冷静に理性的に分析を続けるテーブル、それぞれのBL観について語るテーブルなど、テーブルごとにカラーが様々なのも印象的でした。
さてさて今回のドレスコードは「音楽」
会場にはわざわざ髪を黒く染めて、佐条くんのコスプレをしてきた強者までいました。
片耳だけの音符モチーフのピアス
「どうして片耳だけかというとハラセンが一人だからです」
の説明に会場中から悲鳴が!
浴衣姿にお好きな声優さんのグッズを紹介。
ちょっとちょっと! 興奮のあまりお顔が見えなくなってますよ!
自作の音符柄リボンにギターのピアスで。
あのかわいい娘はだれ? と会場中から声が。
草壁くんのコスプレに、自作のピアノ柄のブックカバー。
懇親会では彼女を中心にプチ撮影会が行われていました。
学生っぽい白シャツに、ピアノの鍵盤柄のふんわりスカートを合わせて。
こちらのスカートも自作だそうです。
ベストドレッサーの発表の後は、青猫マスターが課題本にちなんで選ぶ一曲です。
すみちゃんとステゴザウルス「キャンパス・レポート もっとクリスタル」
曲がかかったとたん、「まさかマスターが課題本を読んだなんて……!」とざわついていた会場が一転、爆笑の渦に巻き込まれます。
このあとの懇親会も女ばかり(+男性カップル1)で大変な盛り上がりを見せました。
多くの方から「次はいつ?」「男子の意見も聞いてみたい」「課題本はあれがいい」など様々な意見をいただきました。
これからサポーター一同、より良い会にしていけるよう努力していきますので、どうぞよろしくお願いします。
※猫町倶楽部トリコ組Twitterはこちら!
文責:吉川トリコ
撮影:よるこ、ayuppe