扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2016年2月10日(水) 
  • 「カフカ短編集」名古屋会場

暖冬と言われる今年の冬ですが急に冷え込んだ2月10日(水)、喫茶kako柳橋店で月曜会名古屋会場「カフカ短篇集」読書会が行われました。



テーブルでは子供時代のカフカが神妙な表情でお出迎えしてくれます。
(テーブル札は新サポーターのカノン作)

さて、それでは読書会スタートです!

まずは全体の感想から。
「長い話のほうが安心して読める」
「途中でがらっと展開が変わる話が多い」
「短いものは格言のような感じ、裏にある意図を考えてしまう…」



それぞれの話の突っ込んだお話も。

判決
「結局ゲオルクの友人は本当に存在したのか?」
「読んでる自分の精神状態でどう感じるかが変わりそう」
流刑地
「拷問道具の描写がすごく執拗に続くのが印象的」
「外から見ると歪に見えても、中の人間にとってはそれが安定した状態である、ということもあるのでは?」
中年のひとり者ブルームフェルト
「ブルームフェルトの生活は今の“ていねいな暮らし”に通じるのではないか」
「自分もこんな自分の生活のこまごましたルールを作って生活する偏屈なおじさんおばさんになるのかもしれない…」
独身者は身につまされますね。



カフカに影響を受けた作家として村上春樹の話題も(次回の課題本ですね、タイムリー!)。
またカフカの経歴を調べて父親と複雑な確執があったこと、ユダヤ人だったことなどを背景に作品を読む解釈も聞かれました。深いです…



名古屋会場 今日の一曲はオーストラリア出身のサイケデリックロックバンドTame Impalaの最新アルバム「Currents」より「Let it Happen
少し奇怪ですがどこか楽しい音楽性が「現代のお伽話」とも言われるカフカにもつながる一曲です。

今回のドレスコードはカフカにちなんで「変身」。
カツラやマスクなどでまさに“変身”してきた方、メイクや服をいつもの自分とは違うテイストのものにしてきた方、過去の変身写真を持ってきた方も。
ベストドレッサーの方たちはこちらです、おめでとうございます!







読書会の後はDOWNTOWN BEER87にて懇親会です。
美味しいビールを片手に話が弾みました。



次回の読書会は3月9日(水)、課題本は本日話題にも上がった作家村上春樹の「神の子どもたちはみな踊る」です。
カフカとの繋がりを感じるのもあり、有名作家をみんなどんな風に読んでいるのかな?と楽しむのもあり、是非次回の参加をお待ちしています!


文責:ろく(名古屋会場第8-9期新サポーター)
写真:rakti(名古屋会場第8-9期新サポーター)

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