扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2016年4月2日(土) 
  • 【月曜会100回記念】柴田元幸が月曜会にやってくる第6弾!!スティーヴ エリクソン「黒い時計の旅」

目が覚めると、私はスティーヴ・エリクソン「黒い時計の旅」を開いていた。



青猫カフェと藤が丘駅を行き来する道は、いつもある季節だけ、カフェも駅も満開の花で見えなくなる季節がある。
4月2日土曜日は、まさにその季節だった。

三部構成となった第一部は、ゲストがまだ見えていない中で会が始まり、絶妙なタイミングで会場の扉から外の光が差し込んで来た。
司会「今日のゲストは柴田元幸さんです!」
ギ、ギー…
猫町倶楽部 名古屋文学サロン 月曜会は爆笑と拍手の渦の中、第100回目を迎える。



ゲストの柴田さんと主催のタツヤさんの挨拶もほどほどに、会はスタートした。

皆、名前や好きな作家などの自己紹介をすると、あるテーブルでは読んだ印象で面白かったか否かの挙手をしてみた。



柴田さんも認める難易度の高い本であったにも関わらず、8人中6人が面白かったと認めた。

あたりのテーブルを見渡してみる。



「色々な話が交差していて、どっちがどっちの話だか分からない。」
「初めの話と終わりの話が繋がり、ループしているよう。」



「伏線回収で話が結ばれ面白かった。」
「半分読むまでに時間がかかり、その後半は分かって来て読むペースも早くなった。」



「難しくて、分かったのかどうかも怪しい。」
そんな話から、段々と深い話へ流れていく。

この日のドレス・コードは、本のタイトルより”BLACK”。
暖かい気候の中、暑苦しくも私たちは黒にまとわれやって来ていた。











マフィアが2人。
正装が2人。
ラフが1人。
黒い時計仕掛けが1人。
黒い時計の足袋が1人。
栄えある初心者が1人。
髪を金髪から黒にした者が1人。

中でも2人は服や小物を手作りしていた。
気合い十分。
こだわり十二分。
勿論、他の皆もこの日の為に全力を注いで準備している。



本日の一曲は定例会でもお馴染み青猫マスター高橋さんより。
そして、この青猫カフェも10周年である。



第二部はトークショーへ。
柴田さんから今回の課題本を選ばれた理由や、スティーヴ・エリクソンについて教えて頂いた後、現代アメリカ文学に関するいくつかの事、そしてそれにまつわるこぼれ話を聞いた。



更に雑誌[MONKEY]より朗読を。
また、翻訳教室では添削をして頂き、いかにして違和感無く日本語を読ませるかを堪能した。





最後に柴田さんより猫町倶楽部恒例の”アレ”をご披露頂く。




第三部アフターパーティーでは、柴田さんとお話をしたり、一緒に課題本を読み抜いた有志たちで賑わった。





その後も三次会へと流れ、皆あちらこちらへ。
私はもう一度、青猫カフェのある地下へ潜り、こんなことを考えていた。

What book must the two men have buried here in order to effect this subterranean transformation?

二人の男は地下にこのような変化をもたらすために本を埋めたに違いないが、どんな本なのだろう?

by 課題文の抜粋より 1位表彰:あさぴーさん訳


私は、目が覚めると「黒い猫町倶楽部の旅」を読み終えていた。



<完>

—–

柴田さんのアレや、青猫マスターの曲タイトル、課題文等気になる方は、読書会の感想も含めてぜひmixiの「話し足りん!」トピックへ。


次回以降の猫町倶楽部もお楽しみに♪


文責:カノン 写真:月曜会第8-9期サポーター

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