扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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  • 【動画付】クラシックレクチャー付読書会 奥泉光「シューマンの指」 ゲスト:鈴木淳史

名古屋藝術部

  • 2016年9月18日(日) 受付開始14:00 読書会14:30~ レクチャー16:30~ 懇親会18:15~
  • 【動画付】クラシックレクチャー付読書会 奥泉光「シューマンの指」 ゲスト:鈴木淳史

色彩々の大地の夢のなかで
あらゆる音をつらぬいて
ひとつの静かな調べが
密かに耳を澄ます者に響いている
   -F・シュレーゲル 

こんなロマンティックな詩を曲のモットーに掲げるシューマンという作曲家。
名前は知ってる!ピアノ曲の「トロイメライ」の人でしょ!という方は多いと思います。
でも、他にどんな曲を作った人かと聞かれたら答えられますか?
もっとシューマンについて知りたくはありませんか?

さあ、JAZZ喫茶「靑猫」の扉を開けて…。


読書会&レクチャーの始まりです!


シューマンの世界へ導いてくれるのは、クラシック評論家の鈴木淳史さん。
猫町倶楽部へは過去何回も参加いただき、毎回好評を博しています。


第1部はテーブルごとに分かれて読書会。
ガイドとなる課題本は奥泉光『シューマンの指』、シューマンがテーマのミステリー仕立ての小説です。
鈴木淳史さんがこの本を選んだ理由は、「ストーリーと音楽が密接となっている作品」、「曲の描写だけでなく、作品全体でもシューマンの世界観を表現している」からだそうです。


「作者のシューマン大好き!という気持ちがあふれている!」
「曲の説明が詳しくて、実際に曲を聴いてみたくなった」
「あのラストは必要?」
などなど各テーブルで話が盛り上がりました。






第2部は鈴木さんのレクチャー。




実はシューマンはピンとこない作曲家だったという話から始まり、「トッカータ」、「フモレスケ」、「謝肉祭」、「天使の主題による変奏曲」などなど、小説に登場する曲を流しながら解説して頂きました。
また、「シューベルトは日常から入って異界になっていくのに対し、シューマンは最初から世界がズレている」、「シューマンは“イデア”重視」など、シューマンの人となりについても分かりやすく説明して頂きました。

そして、レクチャー中には、猫町メンバーでもあるピアニストの守矢花梨さんによるピアノの生演奏も!
小説の1番重要な場面で登場する「幻想曲」の第3楽章を披露してくださいました!





静かに祈るような音楽に、みんなうっとり。至福の時でした。
何しろ目の前での演奏なので、CDやネットで音楽を聴くのとは、伝わってくるものが全然違います。
さらに、この後「子供の情景」の「詩人は語る」の演奏もしていただきました!





たっぷりとシューマンを堪能した後は、懇親会会場の「イル・アウトゥンノ」へ。
おいしいイタリアンを食べながら、あちこちで話に花が咲いていました。




店のピアノでも演奏して頂きました!





さて、10月以降の名古屋藝術部では、10/16(日)に「佐藤晃子の日本美術基礎講座」の記念すべき第1回を開催します。
美術ライターの佐藤晃子さんが日本美術についてレクチャーしてくださるこの講座は、全4回続きます!
ご参加お待ちしています!

文:イノッチ、写真:ちづの

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