猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 平成28年10月28日 (金)
- 名古屋アウトプット勉強会 第118回 橋爪大三郎「教養としての聖書」
10月28日(金)に第118回アウトプット勉強会が開催されました。今回の課題本は、橋爪大三郎先生の「教養としての聖書」。聖書を初心者にも分かりやすく解説された本でした。
当日はどのようなアウトプットがなされたのでしょうか?早速見ていきましょう。
まず、話題になったのは旧約聖書と新約聖書の印象の違いについてでした。
旧約聖書はどちらかというと日本の国生み神話「古事記」に似ている点という意見がありました。物語性に富んでいて、読んでいてとても面白かったといわれる方が多かったです。特にアダムとイブが禁断の木の実を食べエデンの園を追われてしまう話、また、ノアの洪水の話は、皆さんとてもよく知っていました。
それに対し、新約聖書はイエス・キリストについて見聞きしたことが手紙形式で残っていることを基としているので、現実感がある印象という意見がありました。
アウトプットの中で「聖書」って一体何?ということが話し合われました。「聖書」は神との契約という意味合いがある中で、人の生きる知恵の集合体、社会に適した形に変遷をたどったルールまたは生きる知恵などの意見がありました。また、イスラム教ではキリスト教のような布教活動を経典で認めていないので、キリスト教とは広がり方が違うなど、他の宗教との比較も話し合われました。皆さんのアウトプットを聞いていると自分が気づかなかった点または知らなかった点に気がつくことができ、とても充実した時間となるためあっという間に時間が過ぎていくように思います。
2時間近くのアウトプットの後は実行宣言を行いました。名古屋アウトプット勉強会では、「現実にコミットする」をテーマに課題本を読んで自分が実行しようと思ったことを最後に宣言します。
今回の課題本では、「隣人を愛する(Agroup)」「自分の欲求を大切にする(Bgroup)」「長生きして子孫繁栄(Cgroup)」「ほどほどに依存する(Dgroup)」「偉い人とも交渉する(Egroup)」という実行宣言が選ばれました。
テーマが「聖書」ということもあり、皆さん自分の気持ちに正直な実行宣言をされました。
気になっていたけれど、手に取れなかった「聖書」について知ることができた、充実した時間だったのではなかったでしょうか?
アウトプットの時間が終わると、懇親会の会場へ皆さんで移動。懇親会では、違うグループ席の人とも改めて「聖書」について話したり、猫町倶楽部で企画された課外活動について話をしたりなど様々なテーマで夜遅くまで盛り上がりました。転勤で名古屋に赴任されてきた方が同郷の方と繋がることもできたようです。1冊の本をきっかけに素敵な出会いがあるのですね。
次回、第119回アウトプット勉強会は、森信三著「修身教授録」を課題本に、11月25日(金)にウィンクあいちで開催されます。著者森信三は、戦前戦後を通じ、日本教育最大の人物ともいわれた教育者であり哲学者です。この本には人として生きる基本、原理原則が書かれています。今から80年近くも前の講義ですが、心に響く名著です。
ぜひ、この本を読んでアウトプットしませんか?皆さんのご参加をお待ちしております。
文 HIROKO
写真 ぶんぶん・おりがみ