猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2017年9月27日(水) 受付開始19:00 シネマテーブル19:30
- 名古屋シネマテーブル水曜会 第85回「ELLE」
「氷の微笑」のポール・ヴァーホーヴェン監督と“フランスの至宝”イザベル・ユペール(この形容、映画館で予告編を観ていると必ず出てきますよね 笑)がタッグを組んだ「ELLE」。ユペールのオスカーノミネート、ゴールデン・グローブ、セザール賞の主演女優賞受賞をはじめ、133ノミネート・69受賞という快挙を成し遂げた、まさに“世界激賞”の話題作です。自宅で覆面の男に襲われたゲーム会社の女社長が、自ら犯人をあぶり出すために恐るべき罠を仕掛けていく。強靭な精神力と妖艶な魅力を放つ彼女が事件の真相に迫るにつれ、事態は衝撃の展開に…。
という、この作品の読み解きに取り組んでくださったのは、総勢53名。伏見のNov.café、エレファントネストの2会場で、なごやかに、かつ熱くディスカッションを繰り広げました。注目の女性映画ということもあり女性の割合が少し高かったものの、男性陣も持論の展開や意見交換を楽しんでいらっしゃったようです。
レイプという重いテーマを軸にしたサスペンスでありながら秀逸なブラックコメディでもある本作。「登場人物の誰にも共感できないが、面白かった」「倫理から外れた話だが、それが開放感を生んでいる」という意見のほか、「カトリック批判の映画」や「“女尊男卑”の作風の監督によるジェンダーフリーを逆手にとったような映画」と捉えた人もいて、テーブルごとにさまざまな角度による考察が生まれていました。
また、サポーターとして嬉しく感じたのは「課題映画じゃなかったら観る気はなかったけれど、面白かった。観てよかった」という意見。私たちは、名古屋シネマテーブルをきっかけに、一人でも多くの方が自分の世界を広げてくれることを願っています。(私自身も、そんな経験をさせてもらっています!)
<今回、話題にのぼった関連作品>
◎ポール・ヴァーホーヴェン監督作/「スペッターズ」「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」「ロボコップ」「氷の微笑」「ショーガール」「ブラックブック」
◎ 女性ヒーロー映画/「ワンダーウーマン」「アトミック・ブロンド」
◎ その他/「サッドヴァケイション」
ブリティッシュパブ エレファントネストでの懇親会も、いつものように多くの方にご参加いただき、たくさんの会話の輪が出来ていました。話題映画は「ダンケルク」。こちらも話題作ですから「話したい!」とウズウズしている方が数多く、話は尽きなかったようです。
次回は、10/25(水)開催、課題映画は「ブルーム・オブ・イエスタデイ」です。(懇親会話題映画は「アウトレイジ最終章」)
お申込は猫町倶楽部公式サイト http://www.bookreading.nekomachi-club.com/ から!
秋の夜長、大好きな映画の話をたっぷり楽しみましょう。
皆さんのご参加を心よりお待ちしています!
文章:いなば
撮影:名古屋シネマテーブルサポーター