扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋アウトプット勉強会[ビジネス]

  • 2012年12月14日(金曜日) 19:15~21:30
  • 「マイケル・ポーターの競争戦略」【名古屋アウトプット勉強会 第72回】 

第72回名古屋アウトプット勉強会の課題本は、ジョアン・マグレッタ著「〔エッセンシャル版〕マイケル・ポーターの競争戦略」でした。
今回は年の瀬の週末ということもあり、参加された方は31名と規模の小さな会となりました。忙しさの合間を縫って課題本を読了された皆さんの努力には頭が下がります。

 

今回の課題本のベースとなっているマイケル・ポーターの「競争の戦略」は、ファイブフォース分析やバリューチェーンなどの手法が提唱された戦略論の古典として、経営者や経営学を学ぶ方に読み継がれている書です。

しかしその難解さから本書中にもあるように、「誰もが読んでおけばよかったと思うが、誰も読みたいとは思わない」などと称されており、参加者の方の多くが読んだことはない、あるいは着手したけど断念した…とのことから、敷居の高さがうかがえます。

さて、皆さんのアウトプットはどのような感じで進められたのでしょうか…?

いよいよ読書会のスタート…、と、ちょっとだけその前に。
今回、試験的に取り入れてみたことがあります。いつもと少しだけ会場の設営を変えてみたのですが、お気づきでしょうか?

 

参加者どうしの距離を縮め、対角線上のメンバーの方の意見も聞き取りやすくするため、テーブルを小さく配置してみました。


 


 

「とても声が聞き取りやすかった」などの声も聞かれる一方、「スペースが狭いのでメモなどが置きにくかった」といった意見も頂いております。ご意見、ご感想ありましたら、ぜひサポーターまでお声を聞かせてください。

どんなことを言おうか、どう意見をまとめようか…と、開始直後は緊張の面持ちです。とくに参加回数が少ない頃や、初めてファシリテーターを務める時はとても緊張しますが、参加回数を追うごとにリラックスし、自分のカラーを出せるようになる方が多いようです。

 

参加者の言葉にじっくり耳を傾け、考えをめぐらせます…。

 


 

メンバーが抜粋したページを「私もここは重要だと思いました。」「気づかなかった!」など言い合いつつ、一斉にチェックするのもおなじみの光景です。お互いの考えや気づきをシェアすることで、学びがより深まります。

 


 

徐々に緊張がほぐれて、思わず笑いが湧き上がる場面も。


 

終始穏やかな雰囲気で進むグループもあり、ファシリテーターやメンバーそれぞれの色がグループ全体のアウトプットに反映されるのも、興味深いところです。

 


 

初めは経営者と雇用されている者とは立場が違うという思い、所属する組織の方向性と本書で提唱されている内容とのジレンマ、そもそも戦略ってなんだろう?という声が聞かれました。

私のテーブルで話題に上ったのは、「最高ではなく独自性を目指せ」という内容についてです。ただ最高を目指し、目的がはっきりしない活動を拡げがちな組織の中にあって、自分たちはどのように振る舞うべきなのか…?組織の中で決定権を持たない自分たちは、どのように働くべきなのか、自問自答する姿がうかがえました。

また「生物の世界と共通するものを感じる。なぜすべての動物がライオンにならなかったのか」と、生物が最強ではなく最適な進化を遂げてきたことと企業や組織が独自性をもって生き残ったことに着目した、とても興味深いアウトプットが聞かれ、これに対し「利己的な遺伝子(リチャード・ドーキンス著)」が話題に挙がるなどの場面もありました。


 

そして話し合いが進むなかで、戦略的な思考をどのように活用していくかという、個々の行動に焦点が移っていきます。モチベーションを上げる鍵は、目的や意味をいかに持たせていくかという点であること、そして、「優れた戦略は使命感を持たせる」という内容から、組織の戦略が優れていると目的や方向性を理解でき、その上で各社員に広い裁量を与えられているため働く人の満足度が高い傾向にあるという某コーヒーチェーンの例が挙げられました。

現状はすぐに変化しないかもしれませんが、日々の仕事の中で、「バリューチェーンの一つ一つを理解し、何が価値となっているか理解して取り組んでいきたい」という前向きな意見も聞かれました。開始当初は遠い存在のように感じていた戦略を、アウトプットしていく中でこれからの行動指針に落とし込んでいく姿は見事だと思います。

本にしっかり印をつけ、ノートにきれいにまとめて会に臨むなど、一冊の本にこれほど真摯に取り組まれる方が多くみられるのも、アウトプット勉強会ならではの風景です。

 


 


 

初めての方とも、なじみの方とも、一冊の本を通して語り合い、これからの仕事や人生にどのように生かしていくか、などを分かちあえることがこの会の醍醐味といえるでしょう。

そして、場面は変わって二次会へ・・・
「さかなやま」にて、アットホームな雰囲気で催されました。


 

今回は定例会の初めに、名古屋アウトプット勉強会特製しおりのプレゼントが配られました。

このしおりには、Twitter上の猫町bot(@nekomachibot)、また、各サポーターが過去の課題本から選別んだ名言がデザインされています。

そして、サポーターが選んだ名言のしおりをもらった二次会参加者の方には、サポーターセレクトのプレゼント付きというサプライズが!

上質の紙が使用された、ecaro(愛媛のメーカー)のノートと、記者必携の書き心地の良
さ抜群・プレスマン製シャープペンの、サポーターセレクトセットが見事当たりました!
おめでとうございます!充実の読書&お勉強ライフをお送りくださいね!

このほか、しおり、ブックカバーなどの読書にお役立ちのグッズや、読書の合間のリラックスタイムにと、紅茶のセット、チョコレート、アイマスクなどなど、中には猫町倶楽
部特製のブックエンドもあり、バラエティに富んだプレゼントがありました。
プレゼントを見事ゲットされた皆様、ぜひお楽しみくださいね。


 

2013年最初の名古屋アウトプット勉強会は、1月25日(金) クリス・アンダーソン著「MAKERS」が課題本です。ぜひふるってご参加ください。

それでは2013年の皆様の読書ライフが、より豊かとなるようお祈り申し上げます。

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