猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2019年6月30日(日)
- 第114回 東京文学サロン月曜会 スタニスワフ・レム『ソラリス』
「ソラリス」の読書会の開催されたのは日曜日。
細かく柔らかな雨が時折降っては止む、そんな日でした。
会場となる代官山のchano-maは、
白を基調にしたインテリアと配線がむき出しの天井、
柔らかな麦わら色の照明が美しい場所です。
会場に入ってすぐの受付で席が案内されます。
参加者の多くは初対面です。少し緊張気味に話す声がいろいろな場所から聞こえてきます。
セルフサービスのドリンクとお菓子を味わいながら読書会が始まるのを待ちます。
読書会は時間きっかりに始まりました。
猫町倶楽部のルールは一つだけ。
「相手の意見を否定しない」
-コミュニケーションをとっているつもりの人間の傲慢さ
-主人公の解決方法はかなり唐突で乱暴
-脱ぎ捨てられたドレスが残ることの意味するものは
憶測、希望、願望等の入り混じった各々の考え方や視点を共有することで
新しく見えてきた物語の一面に歓声が上がったり
1人では気づけなかった解釈の視点に爆笑したり
感じ方、考え方、見方の幅が広がっていく事が現在進行形で感じ取れる。
読書会の醍醐味です。
読書会の後は本日のベストドレッサーを選んでいきます。
今回のテーマは「海または宇宙」
遊んだもの勝ち、自由な解釈で皆さん装っていらっしゃいました。
この後は懇親会です。
お酒も出て、おいしい食事をしながらの自由時間。
席に座ってそのまま話をする人や、他のテーブルに参加する人、知り合いに挨拶に行く人。
皆さん思い思いに過ごされています。
お腹がくちくなってきたころ、「テーマ・トーク・テーブル」が開催されました。
誰でも参加OKの「ソラリス読書会」延長戦です。
話したりなかった人や、他のテーブルの人と話してみたい人が集まり話に花を咲かせます。
それと同時に「猫町古書店」もオープンしました。
本と本の物々交換所。「つけ」もききます。
ここでも本を通していろいろな話で盛り上がります。
懇親会のお開きの後、名残惜しい人たちは恵比寿での三次会へ足を運びます。
今日一日でいろいろな話をしました。
SFのこと、漫画のこと、絵画や映画、舞台やゆるキャラ。
一冊の本を通じて多くの人といろいろな交流ができる機会はとても貴重です。
次回は8月4日の浴衣会です。
場所は清澄庭園 大正記念館
時間は 13:30受付 14:00開始
課題本は、永井荷風「つゆのあとさき」です。
今度はどんな話ができるのでしょうか。
皆さんに会える事を楽しみにしています。
写真:はねこ 文:みのり