猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。
- 2013年4月27日(土曜日) 受付開始15:30 読書会 16:00~18:00 講演会 18:15~20:15
- 【本格始動!!】 フランシス・ベーコン大研究 【東京藝術部】
今年から本格的活動となる猫町倶楽部 東京藝術部のイベントといたしまして、「フランシス・ベーコン大研究」を東京ミッドタウン内シスコシステムズ会議室で開催いたしました。
国立近代美術館で3月8日~5月26日に開催中のフランシス・ベーコン展を、もっと深堀りして勉強しようという企画です。同展覧会のキュレーターの保坂健二朗さんをゲストにお迎えしました。
勉強会は2部構成となっており、第1部は読書会、第2部では保坂さんに講演をしていただきました。読書会の課題本は、保坂さんに選出していただいた
- £ デイヴィッド シルヴェスター 『肉への慈悲』 小林 等訳、筑摩書房
£ マイケル・ペピアット 『フランシス・ベイコン』 夏目幸子訳、新潮社
£ T.S.エリオット 『四つの四重奏』 岩崎 宗治訳、岩波文庫
の3冊で、この中から選んで1冊読了していただくことが参加の条件でした。
ベーコンの作品がカラーで掲載されていてわかりやすいということで、藝術新潮4月号を副読本として挙げていただきました。
四つの四重奏で3テーブル、フランシス・ベイコンで1テーブル、肉への慈悲で2テーブルに分かれて読書会を行い、各テーブル10分程度ずつですが保坂さんに回っていただき、疑問点などに答えていただきました。
「肉への慈悲」は、猫町倶楽部の歴代の課題本の中でも、もっとも金額の高い本ではないかと思われる5250円(!)。募集開始時には美術館のミュージアムショップでは入手できるものの、Amazonでも書店でも在庫がなく、1週間前になりようやくAmazonに入荷されるような、入手困難な本でした。そのような本にも関わらず、15人の方に課題本として選んでいただいたのはとても驚きでした。
四つの四重奏はエリオットの詩集ですが、講演を聞く前には、なぜエリオット?と、疑問に思われた方も多かったのではないかと思います。
私自身は、フランシス・ベイコンのテーブルに参加させていただきました。絵の話、ゲイの話、サドマゾの話、色々な話ができました。保坂さんが来られたとき も質問が尽きず、すぐに時間が過ぎてしまった気がします。読書会が始まってから参加したため、参加された皆さんが、なぜ伝記であるこの本を選択されたかな ど、聞くことができずとても残念です。
第二部の講演では、非常に貴重なお話を聞かせていただきました。保坂さんがどのように考えられて今回の展覧会の作品を選定されたのかということ、最先端のベーコン研究の状況など、課題本にも、副読本にも、美術館の展覧会情報にも書かれていないことを、わかりやすくお話いただきました。
質疑応答の時間中は質問もつきず、質問自体も深い内容で、質問にも、回答にもついつい聞き惚れてしまいました。
引き続き、懇親会の様子です。今回の勉強会は、初参加の方も多かったのですが、課題本について思ったことを語りあった後だけあってか、非常に盛り上がりました。
フランシス・ベーコン漬けのとても有意義な一日でした。お忙しい中、講演のみならず、読書会にも懇親会にも参加してくださった保坂さん、そして、読書会に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。
次回の日程、内容はまだ未定ですが、「音楽」をテーマにしようかと、話を進めております。詳細が決まりましたら、猫町倶楽部ホームページにてお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。
今回の「フランシス・ベーコン大研究」に先駆け、事前鑑賞会を開催しておりました猫町倶楽部ホームページでは募集を行わず、Mixiのみでの募集でした。Mixiにしかアップされない情報などもございますので、Mixiの猫町倶楽部芸術部コミュニティへの参加をご検討いただけると幸いです。