扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京藝術部

  • 2013年08月31日(土曜日) 読書会 15:15~17:15 レクチャー 17:30~19:00
  • 【東京藝術部新企画:音楽レクチャーシリーズ】「クラシック野獣主義」

残暑厳しい東京で8月の最終日、東京藝術部新企画:音楽レクチャーシリーズ「クラシック野獣主義」第一回が開催されました。

初心者にはちょっと敷居の高いクラシック。
興味はあるけど何をどう聴いたらいいのか迷ってる、そんなクラシック初心者から熱心なクラシックファンまで一緒に楽しくクラシック音楽の勉強をしましょうというこの企画。
ゲストに音楽評論家の鈴木淳史さんをお迎えして開催されるレクチャーシリーズの第一回です。
今回は約50名の方にお集まりいただきました。



課題本は以下の3冊のうちどれか1冊を選択していただく方式。

・ 鈴木淳史『不思議な国のクラシック―日本人のためのクラシック音楽入門』
・ 岡田暁生『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 』
・ 許光俊 『クラシックを聴け!完全版』

また、今回は「当日までにこの曲を聴いて来てください」という課題曲視聴の宿題もありました。

●バード/4声のミサ曲より「キリエ」
●ヴィヴァルディ/協奏曲ヘ短調《夜》
●ハイドン/交響曲第101番《時計》より第2楽章
●シューマン 交響曲第4番第1楽章
●リゲティ:レクイエムより「怒りの日」

 



まず第一部は読書会。
『クラシックを聴け!完全版』を選択された方はいらっしゃいませんでしたので、『不思議な国のクラシック』は5チーム、『西洋音楽史』は1チーム、それぞれ7、8人ほどのチームに分かれて読書会スタートです。

 



ゲストの鈴木淳史さんにもそれぞれのチームを回っていただきました。
鈴木さんの『不思議な国のクラシック』は、クラシックってどんなもの? 日本人はクラシックをどう聴けばよいのだろうか? クラシックを聴く自分たちの環境はどのようなものかという点について解説した入門書。

クラシック初心者の方からはカジュアルな文章で、いい意味でクラシックの堅いイメージが壊れ取っ付きやすくなったとのご意見も聞かれました。

またクラシックファンの方からも、『不思議な国のクラシック』のような観点でクラシックを聴いたことがなかったので新鮮でした、というお話も伺えました。

 



参加者のおよそ7割が女性!浴衣姿の方もいらっしゃって華やかです。

 



各チーム、宿題の課題曲を聴いた感想もお話されていたご様子。

 



こちらは唯一の『西洋音楽史』チーム。音楽史とそれが生まれた西洋の当時の時代背景がよくわかる本でした。


休憩をはさんで第二部は鈴木淳史さんによるレクチャー。



前半は主催者であるタツヤさんと対話形式でお話が進みます。
鈴木さんによると、やっぱりクラシックは演奏家が大事、嫌いな(?)作曲家の曲でも好きな演奏家の演奏なら意外と聴けるようになるのだそう。

 



中盤以降はクラシックミニ鑑賞会です。

ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派、現代音楽、それぞれの代表的な曲を鈴木さんに選曲していただき、実際に会場で流して鈴木さんによる解説が加わります。
同じ曲でも演奏者の違う2パターンを聴き比べてみます。
演奏者によって全く印象が異なるので新たな驚きがありました。

 



続いて質疑応答のコーナー。





鈴木さん自身のクラシック音楽との出会いのお話や、おすすめのクラシックのホール、席による音の聴こえ方の違いのお話も聞けました。

 



最後に全員で課題本を掲げて記念撮影、パチリ。おつかれさまでした!


そして懇親会の会場へ移動。会場は六本木「松ちゃん」。



もちろん鈴木さんも参加です。

 



やはり話題の中心は当日の読書会の感想。またそれぞれ自分自身とクラシック音楽とのかかわりの話でも盛り上がっていました。



子供の頃ピアノをやっていました、中学の部活がブラスバンドでクラリネット吹いてました、今現在ヴァイオリン弾いてます、アマオケでトロンボーン吹いてます、パーカッションやってます、大晦日は家族で第九を歌います、などなど、次々に話が飛び出しでみんなで感心!

演奏経験のある参加者の方が多かった印象です。また今回は遠方からご参加いただいた方もいらっしゃって大変嬉しく思いました。

改めまして、ゲストの鈴木さん、参加していただいたみなさま、ありがとうございました。

 



次回、音楽レクチャーシリーズ第二回は11月2日(土)、テーマは「オペラ」を予定しております。
より一層楽しい会を目指します。みなさまのご参加お待ちしております!

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