扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

関西アウトプット勉強会[ビジネス]

  • 2013年10月26日 受付開始18:00 読書会 18:30~21:00
  • 「老子」【関西アウトプット勉強会 第42回】

京都会場第42回 10月定例会にご参加頂いた皆様、ありがとうございました。
課題図書は、『老子』 です。


 

老子は、今から2000年以上も前に創案された道教の中心人物です。
今回は、老子が書いたとされる「老子道徳経」を中心に、老子の思想哲学について語り合いました。
老子の思想を一言で表すのは難しいですが、”無為自然”、”人為的な道徳・学問の否定”、”不争の徳”、”柔弱にして謙虚な態度”などがあげられるでしょうか。”大器晩成”や”上善は水のごとし”などのことわざも有名ですね。

参加人数は、台風が接近していたこともあり15名と若干少なめでしたが、女性の参加率は非常に高かったです。
柔弱を是とする老子の思想は、女性受けが良いのかもしれませんね。

課題本について「なぜ(学問の重要性を説く)孔子でなく、老子なの?」との疑問が寄せられたとのことですが、
主催者のタツヤさん曰く、読書会に来るような向学心溢れる人には敢えて『老子』を読んでほしいとのこと。

まずは、代表のタツヤさんから会の趣旨やルールなど説明していただきました。


 

猫町倶楽部の読書会は、アウトプットを重視した読書会です。ただ漠然と読書をすることに比べ、アウトプットを前提に読書をすることで深い理解をすることができます。

読書会では、”課題本を最後まで読み切ること”・“人の意見を否定しない”というルールを設けています。
”人の意見を否定しない”という大原則があるので、自由に思い思いの発言をしていただけます。

また読書会に参加して様々な話をしたり、聞くことで新たな気付きや発見がたくさん生まれます。
読書会の後にもさらなるアウトプットができるよう、mixiにて「話したりん!」というトピックをご用意していますので、ぜひご活用ください。

今回は2つのグループに分かれ、進行役のファシリテータを中心に7~8名で語り合いました。


 

まずは、自己紹介をしつつ、場を温めていきます。

自己紹介では差支えのない程度で職業やお住まい、読書会に参加した動機などを伺います。
関西アウトプット勉強会では、開催地の京都はもちろん、大阪、兵庫、滋賀、奈良など近畿一円非常に幅広い地域からご参加いただいています。
中には、愛知や広島から参加されるといった猛者もおられますよ。

関西アウトプット勉強会は、実用書・ビジネス書を中心に扱ってきた経緯もあり実用的な観点から読書をされる方が多いようですが、今回の「老子」はアカデミックな内容でもあり、実用的な視点とアカデミックな視点の両極の視点が入り混じる展開となりました。

アカデミックな視点としては、主流だった儒学への批判性としての「老子」の位置づけ、”道”についての考察、また「徒然草」や「方丈記」といった日本の古典に見られる無常観と絡めて語られる方もおられました。

実用的な視点としては、”法律やルールを作らず自主性を重んじる”といった統治論や、”存在することしか意識されないようなリーダーが最も良い”というリーダーシップ論について議論が交わされました。


 

今回私の参加したAグループは、高校教師、予備校講師(漢文)、図書館司書、メーカーエンジニア、ケアマネジャー、職人、そして主催者のタツヤさんとと非常にバラエティーのとんだメンバー構成となりました。

様々な職種、年代のメンバーが参加されているのも、猫町倶楽部の読書会の魅力の一つです。

Aグループでは、中国古代思想史を専門に勉強された方がおられこともあり、アカデミックな内容中心に話が進みました。


 

アカデミックな内容中心だと、私のような中国思想と全く縁のない生活をしている人にとって非常に敷居が高く感じられますが、参加者すべての方が話しやすいようにファシリテータが進行しますので、安心して思い思いの感想を述べることができます。

また、特定の分野について深く学問されて来られた方にとって、多様な意見が聞けることはとても新鮮で発見が多いことでもあるようです。
今回ご一緒した中国古代思想史を勉強された方からは、学問的見地からしか読むことしかできなくなっていることに気づかれ、学問や知識を批判する老子の教えに深く納得されておられていたのが印象的でした。

Bグループでは、老子の思想である“無為自然“からアンチエイジングなどのガールズトークにも花が咲いたとのこと。こちらもまた興味深いですね。


 

同じ課題図書でも、ファシリテーター(進行役)の進行やメンバー構成、その場で熟成される雰囲気などによって話される内容も大きく変わってきます。これもまた、多くの人と一つの課題本について語り合う際の魅力かもしれません。

約2時間あまりの議論の後は、懇親会へ。

懇親会では食事やお酒を楽しみつつ、読書会では語りきれなかった話やプライベートな話などリラックスした雰囲気で会話が弾みます。懇親会と合わせて参加していただくことで、よりメンバー同士の親交が深まり楽しい会になります。


 

次回のお知らせですが、
11月23日(土)、課題本は、ダグラス・ストーン 【話す技術・聞く技術―交渉で最高の成果を引き出す「3つの会話」】です。

こちらは、主催者タツヤさんの今年ベスト3に入るほどの良書とのこと。

言いたい放題で傾聴の姿勢がなっていない私は、心して拝読したいと思います。
また、皆さんが当日どのような”話す技術・聞く技術”を実践されるのか、そちらも楽しみとしたいと思います。

今回からサポーターは腕章をつけることになりました。お困りの方はお近くのサポーターにお声かけ下さい。


 

ご参加お待ちしています!!

申込みは「開催スケジュール」から。

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